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試合結果 1/21 新木場1stRING『TTT旗揚げ3周年記念興行』

『TTT旗揚げ3周年記念興行』
観衆:185人(満員)

▼第1試合「第4代TTT認定インディー統一無差別級王座決定トーナメント1回戦」(15分1本勝負)
●ガッツ石島
4分36秒 十字架固め
○瀧澤晃頼
※瀧澤が準決勝進出。

▼第2試合「第4代TTT認定インディー統一無差別級王座決定トーナメント1回戦」(15分1本勝負)
○マスクドミステリー
11分4秒 チョークスラム→片エビ固め
[渡鳥連合]●木村太輔(アライヴアンドメジャーズ)
※ミステリーが準決勝進出。

▼第3試合「第4代TTT認定インディー統一無差別級王座決定トーナメント1回戦」(15分1本勝負)
●バナナ千賀(フリー)
4分15秒 ロマンチックを突き抜けろ!→エビ固め
[渡鳥連合]○藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)
※秀旺が準決勝進出。

▼第4試合「第4代TTT認定インディー統一無差別級王座決定トーナメント1回戦」(15分1本勝負)
△黒田哲広(フリー)
15分0秒 時間切れ引き分け
[渡鳥連合]△塚本拓海(BASARA)
※トーナメント規定により両者失格。準決勝の不戦勝が決まった秀旺が決勝戦進出。

▼第5試合「スペシャルタッグマッチ」(30分1本勝負)
○ツトム・オースギ(フリー)&仲川翔大(J STAGE)
8分13秒 ツキノイシ→エビ固め
阿部史典(フリー)&●リル・クラーケン(BASARA)

▼第6試合「第4代TTT認定インディー統一無差別級王座決定トーナメント準決勝戦」(30分1本勝負)
○瀧澤晃頼
7分29秒 十字架固め
●マスクドミステリー
※瀧澤が決勝戦進出。

▼セミファイナル「TTT認定インディー統一タッグ選手権試合」(60分1本勝負)
【王者組/REAL HIPSTAR】政岡純(フリー)&○木下亨平(ダブ)
14分22秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
【挑戦者/ねば~らんど☆NEW】梶トマト(飯伏プロレス研究所)&●CHANGO(フリー)
※第3代王者組が初防衛に成功。

▼メインイベント「第4代TTT認定インディー統一無差別級王座決定トーナメント決勝戦」(60分1本勝負)
○瀧澤晃頼
13分3秒 右打ち→体固め
●藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)
※瀧澤がトーナメント優勝。第4代王者となる。

第1試合


 前王者のTORUが退団したことによって空位となったインディー統一無差別級王座の新王座を決めるべく、今大会では新王者決定1DAYトーナメントが開催。

 第1試合では、1回戦としてガッツと瀧澤のシングルマッチが実施。
 昨年4月にはガッツの持つインディー統一無差別級王座に瀧澤が挑む形でシングルマッチが実現しており、その際にはガッツがキッチリと貫禄勝利を収めている。

 両者しっかり握手を交わしてからゴング。ロックアップでの力比べではガッツが圧勝するも、瀧澤がリストロックで切り返す。続けて瀧澤がショルダータックルで幾度もぶつかっていくがガッツは倒れず。ならばと瀧澤はロープに飛んだ反動を使った弾丸のごときドロップキックを顔面にぶち込み、さらにミサイルキックで追撃。

 瀧澤がさらにブレーンバスターを狙うが、ガッツが軽々とブレーンバスターで返し、瀧澤が起き上がるのを余裕の様子で待ち構えた上でラリアット。さらに串刺しラリアットからパワーボムを狙うが、瀧澤がフランケンシュタイナーで切り返し、顔面へのフロントハイキックからのRKO。

 ガッツが余裕を残して肩を上げると、瀧澤は上から打ち下ろす気迫のエルボー連打。その後ロープに飛ぶも、ガッツがパワースラムで迎撃しフライング・ニールキック。さらにゴーストバスターで突き刺して試合を畳みにかかるが、なんと瀧澤がカウント2でキックアウト。

 ならばとガッツはフェイスバスターの体勢に入るが、瀧澤が暴れて着地。ガッツがラリアットで追撃にかかるが、瀧澤はこれをキャッチしつつ飛びつき、十字架固めで3カウント。瀧澤が金星を挙げて弾みをつけた。

第2試合


 同じくトーナメント1回戦として、ミステリーvs木村の職人対決が実現。

 試合前には木村が自ら握手を求めておいてミステリーが応じようとした瞬間に手を引っ込めるという挑発的な態度を取る。
 ゴングが鳴ると、ロックアップでの力比べから無駄のない流麗な腕関節の取り合いが展開されていき、スタンド状態では攻守が、グラウンド状態では上下がめまぐるしく入れ替わる濃密なレスリング戦に。

 クリーンブレイクから手4つで組み合うと、体格に勝るミステリーが一気に押し勝つが、木村は自ら背後に転がりながら腕を引き込んで三角絞めに捕らえる。焦った様子を見せるミステリーだったが、巨体を生かしたのしかかりでカバーするというひらめきで危機を脱し、喉元へのニードロップ連打で追撃。しかし、木村は下から絡みついてスクールボーイで丸め込むなど隙を見せず、再びクリーンブレイクから距離を取る。

 再び組み合うと、木村が首投げから首4の字固め。ミステリーはひっくり返して倒立で脱出しショルダータックル。ミステリーが追撃を狙うも、木村はするりと場外に逃れて付き合わずゆっくりと間を取ってからリングイン。
 ミステリーはすぐさまつかみかかってエルボースタンプを連打し、ショルダースルーで高々と放り投げた上でボディへのエルボーを連打。

 ミステリーはラリアットを狙って走るが、木村がヒザを撃ち抜くカウンターの低空ドロップキックを放ち、ローリング・レッグブリーカーの連打からスピニング・トゥーホールド、足4の字固めとクラシカルかつ強烈な足への集中攻撃。ミステリーはロープを目指して転がっていくが、木村も技を解こうとせずそのまま2人して場外に落下。なおも木村は技を解除せず足4の字固めで苦しめ続け、場外カウント17ですばやくリングイン。ミステリーも足を引きずりながらもなんとかリングに生還。

 木村はすぐにミステリーの足を取りに行くが、ミステリーは残る足でスピンキックを放って突き放し、ロープに振ってパワースラム。さらにチョークスラムを狙うが、着地した木村が一本背負いの体勢へ。ミステリーはこれをこらえてスリーパーホールドで切り返し、そのままカッターで叩きつける新技を披露。さらにチョークスラムを狙うが、木村が巻き投げで切り返し、低空ドロップキックから首固め。

 しかし、これをぶっこ抜いたミステリーがチョークスラムで叩きつけて3カウントを奪取。準決勝で瀧澤と対戦することが決まった。

第3試合


 同じく1回戦として千賀vs秀旺の試合が実施。

 ゴングとともに千賀が突っ込んでいってドロップキックで秀旺を場外にふっとばす。さらに千賀は秀旺が入場時に被っていたキャップを頭にのせてプランチャを発射も、秀旺が回避したため自爆。

 秀旺は場外戦で千賀を圧倒し、リングの下から雀卓を取り出して千賀に思い切り投げつける。角が額に当たったか、千賀が流血し大ダメージを負う。

 闘いの場がリングに戻ると、千賀はふらふらと打撃を打ち込んでいくも秀旺は余裕の表情で受けきってナックルを連打。千賀は下から睨め上げて唾を吐く反骨心を見せ、秀旺の串刺しラリアットをブートで止めてミサイルキックを発射。しかし、秀旺はこれを回避して自爆させ、ブレーンバスターの体勢へ。


 千賀はこれを背面着地し、コルバタで放り捨てて雄叫び。さらに前転からの延髄斬りを発射するが、秀旺は両腕でこれをガードして弾き落とし、ラリアットからロマンチックを突き抜けろ!の連撃で完勝。
 秀旺が準決勝へと駒を進めた。

第4試合


 最後の1回戦のカードは、黒田vs塚本。

 試合前に塚本が握手を求めると、黒田は警戒しつつ一瞬だけ握手してすぐに距離を取る。
 ゴングが鳴ると、ロックアップでの押し込み合いとなり、塚本が離れ際に黒田の足を踏む。負けん気の強い黒田もすぐにお仕込み返して離れ際に足を踏みつける。
 ロックアップで組むフリをしながら足踏みを狙うという高度な攻防を経て腕関節の取り合いが展開されていき、塚本が腕固めで組み伏せれば黒田も巻き投げで切り返してハンマーロック。フィンガーロックから手4つで組み合っての力比べとなり、黒田が足を踏みつけながら押し倒すが、塚本も黒田の足を踏みつけて怯ませ、つま先を踏みつけて固定しながらの腕固め。

 その後のチョップ合戦をサミングで制した黒田がコーナーポストを使った“哲っちゃん足殺し”を狙い、観衆の「もういっちょ!」の声に応えてヒザにエルボースタンプを落とそうとするが、その瞬間に塚本が黒田を蹴飛ばして脱出するという伝統芸能に対する最新のアンサーを披露。


 その後の場外戦を優位に終えた塚本がコーナーに詰めて顔面を踏みつけ、ボディスラムから逆片エビ固め。さらにバックドロップを狙うが、黒田がヘッドロックで切り返してコーナーシュート。串刺しラリアットからDDTで突き刺し、地団駄ラリアットから冬木スペシャル。塚本がギブアップを拒否すると黒田は体固めで押さえ込み、これも返されると再び地団駄ラリアットを狙う。

 しかし、塚本はゴロゴロと転がって場外へエスケープ。さらにそのまま控室へと続くドアを開けて出ていってしまう。そのまま放置すればリングアウト勝ちであったものの、黒田も後を追っていき、空っぽのリングの奥、見えない舞台裏から激しく争う物音と声だけが観衆に聞こえてくるというシュールな状況に。
 その後、2人はもみ合いながら入場口から現れ、黒田が延髄斬りを発射も、塚本が回避したためヒザを硬い花道に強打。足を痛めた黒田をリングに放り込んだ塚本がトゥーホールドで痛めつけラリアットを発射も、黒田もラリアットで迎撃。そのままラリアットで幾度もぶつかり合い、塚本がバックを取ると黒田が後ろ足を振り上げて急所蹴り。さらにサムソンクラッチを狙うが、塚本が上から押さえ込んでフォール。黒田が慌ててキックアウトすると、塚本がフィッシャーマン・バスターからラリアットを狙うが、黒田がカウンターのラリアット。

 さらに黒田がダメ押しのラリアットを放つが、塚本は倒れず受け止めて首固め。起き上がりに組み付いてずどんを狙うが、黒田がサムソンクラッチで切り返す。塚本がキックアウトしたところで15分フルタイムドローを告げるゴングが鳴り響いた。

 試合後、塚本はマイクを要求。

塚本「(※観客からの「ズルい!」の声に)ズルいですよねえ?黒田さん、どうもありがとうございました。どうぞお引取りください。秀旺!秀旺?(※秀旺がリングに上がる)あなたのために、俺はやってやったよ。渡鳥連合として、あとはお前に頼むから。必ず勝ってくれよ。木村さんの分も、そして俺の分も!よろしくな!」

第5試合


 今年からフリーとなった阿部だが、古巣のBASARAのクラーケンとタッグで参戦。入場後にはなぜかスタイナー・ブラザーズのようなポーズを決めてオースギ&仲川を待ち受ける。


 オースギと阿部の対面でゴングが鳴ると、ヘッドロックの攻防からロープに走ったオースギがドロップダウンした阿部を側転で華麗に飛び越え、「チッ♪チッ♪チッ♪」と突き立てた人差し指を気取った様子で横にふる。今度は阿部がロープに飛び、ドロップダウンしたオースギを飛び越えた上でリープフロッグも見切って「チッ♪チッ♪チッ♪」。阿部がオースギに首投げを見舞うが、オースギは華麗に着地して「チッ♪チッ♪チッ♪」。オースギが巴投げで放り捨てるが、阿部も華麗に着地して「チッ♪チッ♪チッ♪」。2人同時にドロップキックを放つも空中で相打ちとなり、同時に跳ね起きて「チッ♪チッ♪チッ♪」。2人は満足したようでそれぞれタッチへ。

 仲川とクラーケンの対面となると、仲川がクラーケンをコーナーに振って突っ込んでいくも、クラーケンがひらりとかわしてアームドラッグからのドロップキック。イカの触手を模したくねくね踊るイカダンスからロープに飛ぶが、仲川がスライディングしながらの足払いで転ばせ、側頭部への低空ドロップキック。ここにオースギも加わって2人でクラーケンをロープに振るが、クラーケンはダブルドロップキックで2人を場外にふっ飛ばし、場外飛びを予告。2人はエプロンのすぐ下にしゃがみこんで回避しようとするが、クラーケンはヘッドスライディングのような形でサードロープ下から上半身だけ乗り出し、2人の背中をベチンと叩くという化かし合いの制し方を見せる。

 クラーケンは仲川をリングに戻すと、イカダンスからのギロチンドロップ。
 これを見た阿部が「俺もやりたい!」とごね始め、タッチを受けたあとに真似しておそらく初めてのギロチンドロップ。本部席からの実況&解説により阿部がタコに見立てられ、“イカとタコ”のタッグが爆誕。

 阿部が仲川を、クラーケンがオースギをそれぞれ対角コーナーから振って正面衝突させようとするが、オースギがリープフロッグで飛び、その下を仲川が前転で通り抜けるという華麗な誤爆回避。これを見た阿部が「俺もやりたい!」とごね始め、オースギに許可を取って作戦タイムに入り「俺がこう(前転)やるから、お前はこう(リープフロッグ)だぞ」と実演を交えたレクチャーを行い、自らオースギに捕まりに戻る。2人が対角コーナーから振られると、案の定2人共ジャンプしてしまったため空中で衝突。仲間割れを始めるも、オースギ&仲川の同時攻撃に素早く対処し、イカダンス&タコダンスの競演から2人で「シュッ♪シュッ♪」とイカタコ決めポーズ。

 阿部と仲川の対面となると、阿部が回転浄土宗。さらにもう一発を狙うが、仲川が回避してジャンピングハイキックからミサイルキック。さらに仲川がバズソーキックを発射も、阿部が回避して伊良部パンチを狙う。仲川は旋風脚で場外まで吹っ飛ばすが、阿部がアイル・ビー・バックで帰還しながらの伊良部パンチ。両者タッチ。

 オースギとクラーケンの対面となると、オースギがエルボーを連打もクラーケンがソバット。イカダンスを踊ってから串刺し攻撃を狙うが、これをかわしたオースギがコーナー上からのダイビングバックエルボーを決め、ツキノイシを狙うもクラーケンが前に放り捨て延髄斬り。さらにブファドーラ式のボディアタックから阿部とのトレイン攻撃を決め、スダンド式のシャイニング・ウィザード。

 阿部が「イカドライバーやるぞ!」と2人で合体技を狙って担ぎ上げるが、オースギが背面着地しクラーケンがオースギを押さえつける中で阿部が伊良部パンチを発射も、案の定これがクラーケンに誤爆。その瞬間に仲川が飛び込んできて阿部をハイキックで排除し、オースギがツキノイシで突き刺してクラーケンから3カウントを奪った。

第6試合


 トーナメント準決勝は、ミステリーvs瀧澤。この試合の勝者が決勝戦で秀旺と当たることとなる。

 ミステリーと瀧澤が両手でしっかり握手を交わした後にゴング。
 試合開始直後から激しいエルボーバッドの応酬となり、ミステリーがエルボースマッシュの連打で攻め込んだかと思えば瀧澤も即座にドロップキックで反撃。さらに瀧澤はエルボー連打で倒してトゥーホールド、首4の字固めからのスカルファック、串刺しバックエルボーから首投げ、側頭部への低空ドロップキックとスピーディな連撃。さらに瀧澤はココナツクラッシュ→チンクラッシャー×2と得意のアゴ攻めコンボからのRKOを狙うが、ミステリーが振り払ってクロスチョップ。


 ミステリーはニードロップ連打から起こしてエルボースマッシュの連打。さらに串刺しバックエルボーからサイドスープレックスで叩きつけ、デビュー前からの盟友であるガッツ石島も「初めて見た」というミサイルキックを披露。


 ミステリーはスリーパーホールドで絞り上げ、1回戦でも見せたスリーパーカッター。さらに足を踏み鳴らしながらチョークスラムを狙うが、これを背面着地した瀧澤が組み付いて十字架固めで3カウント。1回戦に引き続き巨人殺しの十字架固めで勝利をもぎ取った瀧澤が決勝戦へと駒を進めた。

第7試合


 【REAL HIPSTAR】政岡&木下は、前回大会で【“最高”ミステリー】黒田哲広&マスクドミステリーを撃破して悲願のタッグ王座戴冠。タッグ結成から4年での初の栄冠を獲得した。
 この日、初防衛戦の相手として立ちはだかったのは、2AWタッグ王座の戴冠歴もある実力派タッグの【ねば~らんど☆NEW】梶&CHANGO。インディープロレス界屈指のスピード&テクニックを持つ4人の大勝負には戦前より注目が集まっていた。

 CHANGOはハイテンションなトマトダンスに気だるげな様子で付き合い、さらにREAL HIPSTARのハイテンションな入場を目にしたことでげんなり。陽キャに囲まれた陰キャのようになってしまい「2曲も続けてあったまおかしい曲流すんじゃねえよ……」とぼやく。

 木下とCHANGOの対面でゴングが鳴ると、CHANGOが素早く地を這いながらリング内外を広く使って木下を翻弄。そのまま組み付いてグラウンドへと持ち込んでいくが、レスリング出身の木下も動じること無く対応し、木下優位の状態からクリーンブレイク。両者タッチ。

 政岡と梶の対面となると、ヘッドロックで捕らえる梶に対し政岡は髪をつかんで引き倒すことで脱出し、梶のドロップダウンも見切って「残念でしたぁ」と踏みつけ。梶もガバリと起き上がって「ハイテンショォォーーン!!」と威嚇するも、政岡がサミングで黙らせ、アームドラッグで放り捨ててから指先へのフットスタンプ。さらに木下も加勢に入り、誤爆を誘う梶を華麗にかわしつつ木下の延髄斬り→政岡のネックブリーカーとコンビネーションが冴える。

 木下と梶の対面となると、木下が腕固め→体固めを何度も繰り返して梶のスタミナを削り、政岡にタッチ。

 政岡は梶の指と指の間をロープにこすりつける反則攻撃からロープ越しに梶の顔面を踏みつけてカメラを持った観衆へ撮影を要求。木下にタッチ。

 木下は梶をロープに振っていくが、CHANGOがエプロンから梶を抱きとめ、突っ込んできた木下にロープ越しのタックル。梶がミドルキックでロープから距離を取らせ、すかさずCHANGOがスワンダイブ式のミサイルキック、2人同時のランニング低空ドロップキックというスピーディな連携攻撃で逆転の狼煙を上げる。

 代わるCHANGOが木下の顔面をロープにこすりつけ、梶にタッチした後にロープ際に高速ブレーンバスターでセット。すかさず梶がスワンダイブ式ボディプレスを見舞う。再びタッチを受けたCHANGOはゼロ戦キック、セントーンと連撃して梶にタッチ。

 梶はエルボー連打からロープに飛び、木下のドロップキックを先読みして自爆させる。そこへすかさずCHANGOが低空ドロップキックを見舞い、梶がスパイダーロック。CHANGOは政岡を場外に排除し、上から場外マットをかぶせて乗っかる形で動きを封じるというナイスアシスト。自力でロープブレイクした木下は梶の追撃をかわして走り、弾丸のごとき勢いで突っ込むドロップキックで吹き飛ばし、政岡にタッチ。

 政岡は、梶の高速ロープワークを見切ってサミングで動きを止め、DDT。カットに入ろうとロープをまたいだCHANGOをドロップキックで排除し、突っ込んできた梶にロープを使ったチンクラッシャーから振り子式セントーン。さらに頭頂部への踵落としを発射するが、梶がかわしてスクールボーイで転がし低空ドロップキックを発射。これをかわした政岡がロープに振るが、梶はレッグラリアートを側頭部に叩き込んでCHANGOにタッチ。

 CHANGOは串刺しジャンピングエルボーから延髄斬り。さらにロープ際で貫通ブートを放つも政岡が回避してフットスタンプを発射。これをかわしたCHANGOもフットスタンプを発射するが政岡が回避。バックの取り合いを制したCHANGOがスリーパーホールドからウルティモ・ドラゴンスリーパーを狙うが、決まり切る前に政岡が振り払い、ボディへのエルボーからフットスタンプ。木下にタッチ。

 木下はフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドを狙うが、CHANGOが暴れて脱出。木下は即座にゼロ距離ニーアッパーを叩き込み、見事なブリッジを描くフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールド。さらに必殺のジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、耐えたCHANGOがロープ際にプッシュ。すかさず梶がロープ越しのジャンピングハイキックを叩き込み、2人で木下をコーナーに振ろうとする。

 しかし、政岡が場外から梶の足を引いて妨害し、逆に2vs1の構図を作ってCHANGOにダブルの串刺しバックエルボー。さらに木下のバッククラッカー+政岡のダイビングダブルフットスタンプの合体攻撃が炸裂し、木下が再びジャーマン・スープレックス・ホールドを狙う。

 またもCHANGOが耐えてロープ際まで誘導すると、今度は梶が木下へトップロープを飛び越えながらの回転エビ固めを放ち、慌てて飛び起きた木下の顔面にCHANGOがジャンピングハイキック。政岡がカットに来るも、CHANGOがスクールボーイの形で転がした上で四つん這いになり、梶がCHANGOを踏み台に飛び上がって放つジャンピングDDT。


 トマCHANのサンドイッチ式延髄斬りからCHANGOがロープ際での貫通ニーキック、シザースキックの2連発。さらにダイビング・セントーンを狙ってコーナーに上るが、木下が地対空ドロップキックで撃ち落とし、すかさず政岡がコーナー to コーナーのミサイルキックで追撃。

 木下は3度目の正直のジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、CHANGOが振り払って車懸、首固め、ジャングルクラッチと粘りに粘る。これを返した木下がカウンターのドロップキックを顔面に突き刺すと、4度目の正直のジャーマン・スープレックス・ホールドを狙う。

 CHANGOは再びロープ際に誘導して梶の援護を期待するも、梶は政岡が排除済み。逆に木下がCHANGOの上半身だけエプロンから露出させ、そこへ政岡が断崖式のダイビングダブルフットスタンプ。直後に木下が5度目の正直のジャーマン・スープレックス・ホールドを決めて3カウントを奪取。REAL HIPSTARが初防衛に成功した。

第8試合


 トーナメント決勝戦は秀旺vs瀧澤。初代王者の秀旺が決勝戦に勝ち上がるのは順当な結果と言えるが、金星を重ねて勝ち上がった瀧澤はまさにダークホース。
 秀旺はかつて瀧澤に歪んだ愛情を抱き、試合後の瀧澤を簀巻きにしてハイエースで拉致して雪降る公園へと連れ出し「お前はもっと体重を増やせ」と延々とまんじゅうを食わせたという過去があり、瀧澤とはある意味で因縁ある存在だ。

 両選手の入場後、秀旺から握手を求め、瀧澤は応じようとするも逡巡の末に手を引っ込める。
 ゴングが鳴ると、秀旺はすぐに場外へ出てのらりくらり。しかし、今日の瀧澤は動じること無く秀旺を待ち構える姿勢を見せ、秀旺もすぐにリングへ戻る。

 相対した2人は濃密なグラウンドレスリングを展開し、瀧澤が飛行機投げから足を獲りにいけば、秀旺は体格差を生かしてがぶっていきボディシザースで動きをコントロール。起き上がろうとする瀧澤にガットショットやナックルを上から打ち下ろしてペースを掴ませない。

 瀧澤はそれでも起き上がって逆水平チョップを連打していくも、秀旺は全く動じることなく受けに行く姿勢。瀧澤の連打が止むとお返しの逆水平チョップから串刺しラリアットを狙うが、瀧澤がブートで止め、セカンドコーナーから飛びつくフランケンシュタイナー。

 場外へと逃れた秀旺を追っていった瀧澤はコーナーポストに叩きつけるなどの攻撃を見舞うが、ラフファイトは秀旺が一枚も二枚も上手。レフェリーの目の届かぬ場外で強烈なローブローを見舞い、場外マットのない硬い床へのボディスラムで大ダメージを与える。

 秀旺はぐったりとした瀧澤をリングに放り込もうとするが、瀧澤はサードロープを掴んで619のような動きで秀旺の側頭部を蹴りぬき、プランチャで追撃。リングに戻してコーナーに詰め、ブロンコバスター式串刺しドロップキック→ブロンコバスター→串刺しドロップキック→串刺しバイシクルキックの得意の連撃からロープに飛んでバイシクルキックを発射。

 これをかわした秀旺がスピンキックからジャンピング・ブレーンバスター、ジャンピング・バックドロップと長身を生かした強烈な投げ技で畳み掛けるが、仕留めには行かず場外へ降りる。

 秀旺は、1回戦で使用した雀卓をリングに持ち込み、制止しにきたレフェリーに暴力を振るって排除。またも流血沙汰の惨劇が起きるのかと思われたが、秀旺はリング中央に雀卓を立て、やかん&湯呑を持ち込んでほうじ茶で一服。そのまま雀卓とティーセットを片付けて何事もなかったかのように試合を再開する。

 秀旺は、クロスアームスリーパーで締め上げた後にフライング・ニールキックで吹き飛ばし、100%メロ~ンジュースを決めるも、瀧澤は意地のキックアウト。


 ならばと秀旺はハイジャック・ボムのような技を狙うが、瀧澤がウラカン・ラナで切り返し、勝利を呼ぶ十字架固めを繰り出すもカウントは2。瀧澤はバイシクルキック、ドロップキック、チルト3と畳み掛け、最後は新技・右打ち(※変形ツキノイシ=ハンマーロック式急角度DDT)で3カウント。

 この結末に納得がいかないのか、秀旺は瀧澤に馬乗りになって髪を掴む。さらに再び雀卓を持ち込み、今度こそ惨劇が怒ってしまうのかと思われたが、秀旺はリング中央に雀卓を立て、2個の豆大福が乗った皿を置いて退場していく。
 呆気にとられる瀧澤だったが、とりあえず雀卓に着席してマイクを取る。

瀧澤「勝ったぞォ~!最後、リングに残ってるこの俺がチャンピオンだ!(※石川国由会長からベルトが授与される)そして、チャンピオンになったからには、シングルで闘いたい人がいるんです。その方を僕の初防衛戦の相手に指名したいんです。……オースギさん!来てもらえますか!(※オースギが千賀とともに花道から現れる)……あっ、千賀さんは大丈夫。オースギさん、オースギさん、よければテーブルまで。是非お座りください(※オースギが着席)」
千賀「なんで俺はダメなの?」
瀧澤「千賀さん(は下がっててください、というポーズ)。ジュニアとして、ヘビー級と互角に戦ってるオースギさんを、僕は昔から好きです。そして若い頃、たくさん注意されたり教えてもらいました。成長した僕と、タイトルマッチ、してくれますか?」
オースギ「……?(※雀卓と豆大福を交互に眺めて混乱した様子)」
瀧澤「よかったら、食べてもいいので」
オースギ「(※豆大福を食べながら)やろう」
瀧澤「ありがとうございます!では、(豆大福は)お持ち帰りください!」

(※オースギが残る1つを千賀に分け与え、2人で豆大福を食べながら退場)

瀧澤「そんなこんなで!次の防衛戦の相手が決まりました。次は、2月18日。新木場大会で僕が初めての防衛戦を行いますので、是非お越しください。今日はありがとうございました!」

<試合後コメント>

瀧澤晃頼
「いやあ、個人としては初のシングルタイトルなんで、色々あった中ですけど、やっぱりガッツさんでもないし、ミステリーさんでもないし、これからの団体のことを思うとなにがなんでも僕が獲らないといけないと思ったんで。もう、なんですかね。気合とか勢いとかじゃなくて、いっぱい頑張ってベルト獲りました!ありがとうございます!これからの団体を僕がこのベルトとともに引っ張っていけたら……いや、引っ張っていきます!頑張ります!」

――試合後の豆大福についてはどういう解釈をしていますか
「そうですねえ、なんだろ。負けた藤原秀旺なりのプライド……?『頑張ったんだからこれでも食って疲れを取れ』とか、そんな負け惜しみじゃないですかね?(笑)」

――祝福の豆大福だと受け取っている?
「祝福というか、『まだ俺のほうが上だけど、まあまあ、これでも食えよ』みたいな感じじゃないですか。祝福じゃないと思いますけどね(笑)」

――初防衛戦の相手にオースギ選手を指名されました
「やっぱり、1勝するのってすごい気合と体力を使って勝たないといけないというのを今日しみじみと理解したので、今日以上のコンディションと気持ち入れてやるしかないかなと。その上で結果って付いてくるものだと思うので。今日以上のコンディションと気持ちを作って臨みたいと思います」

――これでTTTのトップに立ちましたが、これから団体のエースを自認していきますか
「いやあ、と言うより、今日たまたまこのトーナメントがあった中で、たまたま僕のコンディションと気合が他の人よりも高かっただけだと思うので、また同じトーナメントがあったら結果はわからないと思います。これからエースと周りに認めてもらえるように、勝って実力をつけていきたいと思います」

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