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試合結果 11/4 新木場1stRING『CREATION 9』

『CREATION 9』
観衆:158人

▼第1試合「新木場闘会始」(15分1本勝負)
○政岡純(フリー)
8分10秒 片エビ固め
●リル・クラーケン(BASARA)

▼第2試合「スペシャル6人タッグマッチ」(30分1本勝負)
黒田哲広(フリー)&マスクドミステリー&●瀧澤晃頼
11分41秒 修学旅行→体固め
○ツトム・オースギ(フリー)&バナナ千賀(フリー)&中村宗達(ガン☆プロ)

▼第3試合「遺恨凄惨」(30分1本勝負)
[酒井組]○大家健(ガン☆プロ)
8分45秒 獅子落とし→片エビ固め
[酒井組]●酒井博生(フリー)

▼セミファイナル「TTT認定インディー統一タッグ選手権試合」(60分1本勝負)
【王者組/渡鳥連合】○藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)&塚本拓海(BASARA)
15分52秒 片エビ固め
【挑戦者組】●定アキラ(AlmaLibre)&橋之介(フリー)
※第4代王者組が5度目の防衛に成功。

▼メインイベント「TTT認定インディー統一無差別級選手権試合」(60分1本勝負)
【王者】○ガッツ石島
16分36秒 フェイスバスター→片エビ固め
【挑戦者】●神崎ユウキ
※第7代王者が4度目の防衛に成功。

大会開始前


 酒井組長が「余り券買うよ~」とダフ屋行為に勤しむ平和な日常風景が広がる中、今回の渡鳥連合はひたちなか市の指定ゴミ袋に入った放射能マーク付の廃棄物を不法投棄。
 野次馬たちがどよめき、石川会長は「流石に核廃棄物はダメだよぉ?!」と大慌て。大家健&スタッフ陣が総出で屋外への廃棄を妨害すると渡鳥連合と酒井組長は会場内へなだれ込む。

 酒井組長が淡々とイリーガルな席を増席する中、秀旺&塚本はリング内外にゴミをばらまいて嫌がらせ。大慌ての大家がリングに飛び込んでせっせとゴミ掃除を始める。

 騒ぎを聞きつけたガッツ&オースギ&千賀が会場に駆けつけると、リング上で大家がゴミにまみれている姿が目に映る。
 ここで闇組織の圧力に屈した石川会長が「全部あの人がやりました!」と大家に責任をなすりつけたため、ガッツが「お前ひとんち来てなにやってんだ!」と激怒。3人が大家を制裁して去っていくと、残された大家は1人ですべてのゴミを片付けてほうほうのていで去っていった。

第1試合


 FREEDOMSのKFCジュニア王座を持つ政岡と、BASARAのホープたるクラーケンの一戦。クラーケンが金星を挙げれば今後のジュニア戦線に変化が生じる期待も感じられた試合。

 ロックアップから軽快なリストの取り合いが展開され、ヘッドロックの応酬に。しかし、政岡がクラーケンのマスクに手をかけて1/3ほど脱がしてしまい、視界が塞がったクラーケンが苦戦。
 クラーケンは政岡のショルダータックルを倒れず耐えつつショルダータックルで返すが、政岡が再びマスクを掴んで引き倒す。クラーケンもアームドラッグで翻弄してドロップキックを見舞っていくが、政岡がカウンターの低空ドロップキックからフットスタンプ、低空ドロップキックと即座に反撃。
 政岡はコーナーでクラーケンの顔面を踏みつけながら観衆に写真撮影を要求する余裕を見せ、チョップ連打で反撃してくるクラーケンをボディへのエルボー一発で黙らせる。さらに腹部へのフットスタンプからボディシザースで拷問し、挑発的にクラーケンの顔面を軽く蹴りつけていく。
 クラーケンは政岡のブレーンバスターを背面着地してドロップキックを見舞い、軽快なコーナーワークを駆使して串刺しバックエルボーを連打。さらに腕を取って引き寄せながらの顔面蹴りを放ち、ボディスラムからギロチンドロップ。続けてファイヤーマンズキャリーで担ぎ上げるが、着地した政岡がサミング。コーナーに叩きつけて串刺しドロップキックを見舞い、振り子式セントーンからフェイント混じりのトラースキックコンビネーション。


 これをキャッチしたクラーケンはハイキックをクリーンヒットさせ、ブファドーラからシャイニング・ウィザードを発射。これをかわした政岡が2trapで丸め込むもクラーケンがキックアウト。政岡は振り向きざまに側頭部へトラースキックを突き刺し、そのまま得意のフェイント混じりのトラースキックコンビネーション。最後の一撃をキャッチしたクラーケンが後方回転エビ固めからブーメランアタックを見舞うが、被弾しながらもキャッチしていた政岡が勢いを利用して丸め込み、技アリの3カウント。

第2試合


 ガン☆プロのホープである中村が憧れのSpeed of Soundsに仮入部。入場時からまるで昔から3人チームであったかのような息ピッタリのパフォーマンスを見せる。
 対するは、【“最高”ミステリー】に瀧澤を加えたTTT正規軍タッグ。ヘビー級の黒田&ミステリーに現たまプロタッグ王者の瀧澤と、カードの上ではこちらが有利な下馬評。
 特にアナウンスは無かったものの、この試合はノータッチルールで行なわれていたものと思われる。

 黒田と千賀の対面でゴングが鳴ると、2人で楽しくベストキッドごっこに興じた後に濃厚なグラウンドレスリングを展開するという温度差で風邪を引きそうな序盤戦を見せる。そのさなかに千賀が腕十字を狙うも、黒田が上から潰してカバー。キックアウトの後にクリーンブレイクし両者タッチ。

 ミステリーとオースギの対面となると、猛突するミステリーに飛びついてヘッドロックに捕らえたオースギがショルダータックルでぶつかっていくもミステリーはノーダメージ。オースギが「お前が来い!」と挑発するとミステリーが「いいのか?」とロープに飛ぶが、オースギが飛びついてティヘラでの切り返しを狙う。しかし、ミステリーはしっかりキャッチして着地させ、ショルダータックルで轢ね飛ばす。両者タッチ。

 瀧澤と中村の対面となると、スピーディーなロープワークの攻防を展開。中村がドロップキックで先制するとミステリーが援護に来るが、中村はミステリーにもドロップキック。ミステリーが倒れずノーダメージをアピールするとオースギもドロップキック。なおも倒れないミステリーに千賀もドロップキックで続くかと見せかけてサミング。3人でのドロップキックでミステリーを場外まで吹き飛ばすことに成功。そのまま3人同時にロープに飛んでプランチャの編隊飛行……と見せかけてリング中央でポーズを決めるという完璧なSOSムーブを3人で見せる。

 怒った黒田らが相手3人をそれぞれリング中央に向けて振って誤爆させようとするが、SOSの3人は腕を組んでくるくる回ることで誤爆を回避し、その勢いを使って即反撃。逆に同じことをやられた黒田ら3人は正面衝突してしまう。
 なんやかんやでSOSに憧れている瀧澤は「アレ行くぞ、アレ!」と先程SOSの3人が見せた動きを身振り手振りでアピール。再びリング中央に向けて振ってもらうとぎこちなく再現することには成功するものの、スピードが遅かったため攻撃はかわされてしまう。


 オースギ&中村が黒田&瀧澤をエストレージャの形に捕らえ、千賀がその中央へミステリーをウラカン・ラナで丸め込もうとする。しかし、ミステリーはエストレージャの中心に千賀をパワーボムで叩きつけるというまさかの伝統芸能破壊。

 ミステリーはそのまま千賀にチョークスラムを狙うが、千賀は振り払ってカウンターのブートから前転式ドロップキック。これを倒れず耐えたミステリーがブレーンバスターを狙うが、空中で体勢を入れ替えた千賀が着地と同時にネックブリーカードロップで叩きつけるという技巧を見せ、張り手を見舞ってからロープに飛ぶ。ミステリーはカウンターのパワースラムで迎撃し、串刺しバックエルボーからダイビング・ラリアット。黒田にタッチ。

 黒田は千賀にコーナーチョップから鉄柱を使った“伝統芸能”哲っちゃん足殺し with 鶴の構え。さらに黒田はロープを使ったニーロックで絞り上げるも、千賀がもう片方の足で延髄斬り。オースギにタッチ。

 オースギは黒田をコーナーに振っていくが、振り替えした黒田が串刺しラリアット。さらに黒田がラリアットから冬木スペシャルで絞り上げ、瀧澤にタッチ。

 瀧澤は串刺しビッグブートからブロンコバスター、ブロンコ式串刺しドロップキックと連撃。さらにコーナーへ追い込んでいくが、ひらりとかわしたオースギがダイビング・バックエルボー。中村にタッチ。

 中村は串刺しバックエルボーからダイビング・クロスボディ。さらにロコモーション式ハーフハッチ・スープレックスで叩きつけていくが、3発目を切り返してファイヤーマンズキャリーに担いだ瀧澤がそのままオースギ&千賀に中村をぶつけて場外に排除。黒田&ミステリーのクロスボンバーから瀧澤のバイシクルキックが決まり、そのままチルト3を狙う。これを振り払った中村がランニング・エルボーを叩き込みオースギにタッチ。

 オースギ&千賀はダブルのトラースキックからダブルのブレーンバスターを狙うが、着地した瀧澤が千賀にティヘラ、オースギにはRKO。さらに瀧澤がオースギに奥の手の右打ち(※ハンマーロック式高角度DDT)を狙うが、オースギがヒップトスで切り返す。

 そこへ黒田がエルボードロップでアシストを狙うが、これが瀧澤に誤爆し2人で横並びに寝る形に。カバーに入ったオースギへミステリーがボディプレスも、かわされて仲間2人の上に寝そべる形に。3人の上に千賀&中村が座り、そこへオースギが倒立する形で組み付く形――楽しい楽しい林間学校の夜を思い起こす技、その名も“修学旅行”で3カウントを奪った。

第3試合


 前回大会から、そして今大会では開始前から因縁燃え盛る酒井組長と大家の決着戦。

 いつものようにBAD COMMUNICATIONに乗って入場してきた大家だったが、「Wow Wow Wow…バッコ」のタイミングで酒井が奇襲。そのまま酒井が場外に引きずり出し、観客席になだれ込みながらエルボーやサッカーボールキックで猛攻。

 闘いの場がリングに戻っても酒井は串刺しミドルキックの連打、大家のダイビング・クロスボディをかわしてサッカーボールキックの連打と大暴れ。さらにヤクザキックを放つも、大家がキャッチして振り払い、そのままエルボー合戦を挑んでいく。

 足を止めてのエルボーの打ち合いが展開され、打ち勝った大家がヘッドバッド連打からコーナーチョップ。さらに逆エビ固めで捕らえつつ「更生しろォォオッ!ダフ屋なんかやめろよォォォッ!目ェ覚ませよォッ!違法行為だッ!お前がやってるのは違法行為だッ!なんでやるんだよ?!お前がやってるのは違法行為なんだよォオオッ!」と熱い説教。

 酒井はエルボー連打で反撃し、水車落とし。さらにサッカーボールキックから顔面へのスライディングキック。さらにミドルキック連打から必殺のフライングニールキックを放つが、大家が回避して自爆させ再びエルボー合戦へ。酒井が初公開と思われる延髄斬りで意表を突き、フライングニールキックを叩き込むもカウントは2。


 互いに顔面をバチバチとビンタで張り合い、これを制した大家が炎のスピアー。さらに獅子落とし(=ハリケーン・ドライバー。試合後に大家が命名)で3カウントを奪った。

大家「オイ、オイ、オイ!権利書、オイ!お前がやっているダフ屋行為というのは!お前のやっている行為というのは!ダフ屋行為!オイ!違法ですッ!オイ!権利書!権利書!オイ!コイツの持ってる権利書持ってこいよ!なあ?!権利書!コイツが持ってきた権利書!なあ?!オイ!酒井ィッ!立派に出来んじゃねーか!なあ?!ちょっと意地張ってよ、ツッパってよ、なあ!風貌が怖いからってさあ!なあ?!酒井組!結構だよ!でもなァッ!48歳のお前によぉ、俺は熱いものを感じたア!それはルーキーとしての熱いものを感じたア!ダフ屋行為なんてやめてくれ!ダフ屋行為なんてやめてくれ!頼むッ!……頼むッッ!!」

 大家が酒井の更生を願って土下座すると、酒井の心にもこれは響いた様子。権利書を手に取ってビリビリと破り捨てる。

大家「酒井ィッ!それでこそ男だッ!お前は!今までツッパってツッパってツッパってェ!(※涙で声をつまらせる)ウッ、ウェェ……!上ばっかり見続けてきたかも知れない!でもなァッ!TTT(ティーティーティー)ではッ!いろんな選手が集まってるだろ?!なあッ?!お前とキャリア一緒の選手とか!そういう選手もいます!いっぱいいっぱいッ!経験を積んでェ!酒井!お前は!お前に俺は頑張って欲しい!そして!なあ?!この権利書!作ったのは誰だと思う?皆さん誰だと思いますか!せーの!」

観衆「しゅーおー」

大家「そうだよォッッ!!オイ!!悪いのは誰だ?!悪いのは誰だ?!悪いのは誰だ?!なあ?!酒井じゃねーだろ?!藤原秀旺だよォォォォオッ!酒井!お前はお前で頑張れ!俺は!お前を悪くした元凶!藤原秀旺をォ!絶対に倒しますッッ!!俺たちは!酒井組だァ!酒井組を大きくするために!酒井は経験を積む!そして俺は藤原秀旺を倒すッ!そういう意味を込めて締めようと思う。さっき出来なかったBAD COMMUNICATION、今やるッ!お前みんな立て!もう休憩だから立っていいだろ!なあ?!次休憩なんだよ!立ってくれ!『行くぞ!』って言ったら『オーッ!』って言ってください。それで、『ガンバレ☆酒井組!』で締めるから!皆さんよろしくお願いします!行くぞーッ!ガンバレ☆酒井組ィィィイイイイイ!!!」

 その後は2人でBAD COMMUNICATIONを踊りきり、真の盃を交わしあった2人は肩を組んで去っていった。

<試合後コメント>

大家健&酒井博生
(※気がはやる大家はコメントブースへの道すがらで思いを叫び始める)
大家「オイ!酒井!酒井は更生したんだよ!見ただろ?!なあ?!(権利書を)破いたの!なあ?!渡鳥連合?藤原秀旺か?わかんねーよ!東北の藤原っつったら名門じゃねーのか本当は!本当は名門だよなァ?!なあ?!オイ?!名門だよなあ?!なあ?!なんか武家の頃から伝わる名門だよなァ?!あの名門がなんなんだオイ!(※鉄柱を拳で殴って痛そうな顔をする)ペテン師だろペテン師!分かります?!ペテン師!詐欺師です!藤原秀旺は詐欺師です!私は詐欺師を撲滅したいと思っております!なので酒井組は正義の組です!正義の組・酒井組がァ!詐欺師・ペテン師・藤原秀旺をォッ!絶対倒しますッ!皆さん!皆さん!皆さん!応援よろしくお願いしますッ!」
酒井「まだ試合終わったばっかで色々混乱してますが、大家さんの熱い気持ちは間違いなく伝わったし、受け取りました。また少し考えて、次どうするか……考えます。今日はありがとうございました!」

第4試合


 核廃棄物(?)の不法投棄まで行い始めた極悪集団・渡鳥連合の牙城を崩すべく、半ばTTT正規軍となっている定&橋之介がタッグを組んで王座奪還に挑んだ。

 秀旺の選手コール時には大量の紙テープが舞い、セコンドの1人が「引退試合かなんかか?」と思わずつぶやいたり、定が「なぁ~んでコイツがこんな人気あんのかわかんない……」とぼやいたりと秀旺が試合前から場内の空気を支配。

 塚本と橋之介の対面でゴングが鳴ると、じっくりとしたグラウンド戦が展開。熾烈な首の取り合いを制した塚本がドラゴンリングインを見せる余裕をアピールすると、不利を感じた橋之介が定にタッチ。
 定も塚本と組み合っていくが、塚本が自軍コーナーに押し込んで秀旺にタッチ。

 秀旺と定が手4つで組み合ってグラウンド戦へともつれこむが、マウントを取った秀旺がボディへのパウンドを連打。定は苦戦しつつもその腕を取ってチキンウィング・アームロックに捕らえるが、秀旺がその長い脚をロープに届かせてブレイク。

 定を強敵と判断したか、秀旺は早々にシャツを脱ぎ捨てて本気モードに入ると、掌底やローキックを入り混ぜたU系ファイトで攻勢に出る。しかし、定もまた小学1年生時からU.W.F.スネークピットジャパンで修練を積んだ元IGFファイター。秀旺の打撃を軽々捌いて的確にローキックをヒットさせていく。不利を感じ取った秀旺は自軍コーナーに定を押し込んで塚本にタッチ。定も橋之介にスイッチ。

 再び塚本と橋之介の対面となり、橋之介の低空タックルをがぶって止めた塚本がネックロック。なんとかヘッドシザースで切り返した橋之介だったが、頭を抜いた塚本が腕で足をクラッチしてインディアン・デスロックの形に捕らえる変則的なジャベ。足にダメージを負った橋之介は打撃戦で勝負を挑むも塚本が圧倒的有利。ならばと橋之介は塚本の突進を引き込んでロープに倒し、エプロンから振り子式のドロップキック。さらにライオンサルトからみちのくドライバーIIを狙うが、振り払った塚本がコーナーへホイップして叩きつけ、投げっぱなしヒップトス、投げっぱなしブレーンバスター・スラムと豪快な投げ技を連発。さらに塚本はずどんを狙うが、橋之介がレインメーカー式ニーリフトで切り返し、変形カミゴェ。続けてみちのくドライバーIIを狙うが、塚本が喉輪で止めて小内刈から顔面へのビッグブート。吹っ飛んだ橋之介だったが、これを助走に変えてショットガン・ドロップキック。両者タッチ。

 秀旺と定が張り手やエルボーで撃ち合っていき、秀旺がナックル連打で怯ませて顔面にビッグブート。さらに塚本とのダブル正拳突きからクロスボンバー。さらに秀旺がフライング・ラリアットからバックドロップ。

 秀旺がカバーに入るも、定は下からサムソンクラッチ。秀旺がキックアウトした瞬間に橋之介がスプリングボード式スワントーンボムを投下。カットに来た塚本をハンドスプリングエルボーで場外に出してプランチャで追撃する。

 定はファイヤーサンダーで突き刺してからロープに振り、必殺のスパインバスター。足をクラッチしたままカバーに入るが、秀旺が下から首固めで切り返し、そのまま3カウントが入った。

秀旺「まあ、色々あります。えー、そうですね。こないだの話の続き。僕がね、学年一キレイでかわいい、サトウカズエちゃんって子がいまして、突然僕に告白してきたんです。僕はね、まあ……あまりピンと来てなかったんですけど、『はい分かりました』と返事をしました。ホントはね、もっと俺のほうが好きだったかも知れない。今になって、そういう思いを……カズエ、このリングから伝えたいと思います。まあ、人にはすぐ勇気を持って言えないこともあるなと思いますけど、まあ、どうでしょうか皆さん。えー、ちょっと今日は苦戦しましたけど、まあ人生色々ありますんで……」

 ここで突然場内にBAD COMMUNICATIONが流れ始めると、秀旺&塚本はさっさと退場。満を持して大家がリングに飛び込んでくるも既に誰もいない。

大家「秀旺秀旺!藤原秀旺!藤原秀旺どこだオイ?!藤原秀旺オイ!オーーーイ!いただろ?!藤原秀旺!ここにッ!どこ行ったんだよォ~?!みんな!見てただろ?どこ行った?!あっち?!わかった!追っかけるから!」

 大家が花道に向けて猛ダッシュ。渡鳥連合を追いかけていった。

第5試合


 10月1日にTTT入団を果たした神崎が所属2戦目でガッツの持つインディー統一無差別級王座に挑戦。
 これまでは上半身にシャツを着て試合をしていた神崎だったが、この日からロングタイツ+レガースのみの新コスチュームで登場。プロレスラーを本業にしたことで鍛えた肉体を観衆に見せるという意識が強まったことを伺わせた。

 神崎の選手コール時には多くの紙テープが舞うが、ガッツの際には全く飛ばず。ひっそりとガッツがショックを受ける中で試合へ。

 ゴングが鳴ってから両者は握手を交わし、ロックアップで組み合って力比べ。パワーで勝るガッツがあっさり押し込むも、神崎は即座にリバースして離れ際にエルボー弾。ガッツも即座にチョップで応戦していくが、神崎はエルボーバッド連打からランニングエルボー。ガッツが倒れず耐えると、神崎はさらにエルボーバッド連打からエルボースマッシュ。ロープに飛んでいくが、ガッツがキャッチしてボディスラムで叩きつける。

 ガッツは「立てコラ!」と鬼神咆哮。神崎のエルボー連打を仁王立ちで受け入れた上で強烈なエルボー一発でなぎ倒し、なおも粘る神崎を鬼神ナックル一発で黙らせて神崎を見下ろす。

 ガッツはラリアットを狙ってロープに飛ぶが、神崎はカウンターの低空ドロップキックでヒザを撃ち抜き、場外に逃れたガッツへウルトラタイガードロップ。リングに戻してサンセットフリップからレッグスプレッド、レッグロック、足へのボディプレス、ヒザ十字、ロープに足を絡めてのヒザへのドロップキックと足への一点集中攻撃を展開。

 神崎がロープへ振っていくも、ガッツはショルダータックルでなぎ倒し、バックエルボーで追撃。ガッツは痛む足を叩きながらギロチンドロップと、敢えての足技を加える。
 神崎のエルボー連打をヘッドバッドで黙らせたガッツはグラウンドでスリーパーホールド。さらに起こしてヘッドバッド連打からショートレンジ・ラリアット。さらにゴーストバスターを狙うが、神崎が着地してくるくるエルボー。

 神崎は串刺しバックエルボーからコーナーに上ってダイビング・クロスボディ。さらにガッツの鬼神ナックルにも怯まずドロップキックを顔面に突き刺し、ロホで絞り上げる。
 さらに神崎が串刺し攻撃を狙うも、かわしたガッツが逆に串刺しラリアットを見舞ってブルドッギング・ヘッドロック。さらにWARスペシャルで絞り上げてからフェイスバスターを狙うが、着地した神崎がヒザへの低空トラースキックからローキック連打。

 ガッツは痛みにかがんだ反動を利用して飛び上がり延髄斬り。たたらを踏んだ神崎だったが、倒れず耐えてブサイクへの膝蹴りを叩き込み、足4の字固めでギブアップ寸前まで追い込む。

 ガッツは大一番でしか出さないダイビング・クロスボディを狙ってコーナーに上がるが、神崎が追いすがって雪崩式ブレーンバスターで120kgの巨体をリング中央に叩きつける。さらに神崎がフロッグスプラッシュからジャンピングニーを発射も、これをキャッチしたガッツがパワースラム。

 ガッツはゴーストバスターを狙うが、神崎が十字架固めで切り返し、さらにラ・マヒストラル。これを返されるとロープに飛ぶが、ガッツはカウンターのニールキック。

 ガッツはゴーストバスターで突き刺してからラリアット。最後はもちろんフェイスバスターで叩きつけて3カウントを奪った。

ガッツ「オイ、ユウキ!所属初メイン。このメインイベントってのはどうだったオイ。俺的には、お前は俺が思ってるよりもすごい来てくれて、俺も一瞬ヤバいと思った。やっぱりお前をスカウトした俺の目は間違ってなかった!オイ、お前なあ、これからTTTのトップ、そしてインディー界のトップ目指して頑張って行けよ。今日はありがとうッ!」

神崎「応援、ありがとうございました!4~5年前、怪我して一度離れたプロレス界。こんな光景が待っているとは思いませんでした!これからも夢を叶えるために頑張っていきます!応援お願いします!」

 ガッツが神崎を讃えて腕を掲げ上げ、2人はしっかり握手。割れんばかりの拍手で見送られながら神崎が退場していくとガッツが改めてマイクを取る。
 ここで突然、秀旺がふらりとリングに現れる。

ガッツ「なんだお前!今から締めようとしてんだよ!来んなよお前コラ!」
秀旺「どーも皆さん、藤原秀旺です。ガッツ石島選手、もしかして貴方、無差別級のチャンピオンですよね」
ガッツ「そーだよ」
秀旺「そうですよね?僕はね、ここ3ヶ月位で体重を落として、クルーザー級として今やってます」
ガッツ「なんだコ……」
秀旺「黙って聞け!ですんで、日本のジュニアヘビー級、いわゆるクルーザー級の代表として。そのベルトは無差別級なんで、体重がもしかしたら関係ない可能性があるんじゃないですか?」
ガッツ「関係ねーよ!やってやるよそしたらお前!コラ!」
秀旺「そしたらね、日本のジュニアの活性化のために僕はこのベルトに、もしかしたら挑戦しても良いかも知れない」
ガッツ「来いよ?!やってやるよ!やってやるから来いよ?!」
秀旺「そういう気持ちでここにいます」
ガッツ「挑戦表明すんならしろよ?!」
秀旺「ちょっと静かにしてくんないかなあ?うるさいんだよちょっと。下がって?色々ベルトはありますけど、これは元々僕がヘビー級時代に初代王座を持っていた者なので、僕のところに帰ってきたほうがベルトも喜んでるん……」

 ここで大家が酒井とともにリングに乱入。

大家「おうおうおう!いたじゃねーか!いたじゃねーかオイ!オイ!オイ!オイ!酒井を騙しやがってオイ!テメー!ペテン師だろオイ!藤原秀旺!詐欺師だ!オイ!詐欺師の藤原!俺とシングルマッチやれ!俺とシングルマッチやれよ!」
秀旺「ここに出てきちゃダメでしょお?」
大家「シングルマッチやれよぉ?!」
秀旺「やるわけないだろ。ばか!」
大家「やれよ!シングルマッチやれよぉ!」
秀旺「イヤなんだよ。やりたくない」
大家「やりたくないで通るかバカヤローッ!」
秀旺「なんでやんなきゃいけないんだ。ヤなんだよ」
大家「詐欺師ィ!やったっていいだろぉ?!」
秀旺「無し無し無し」

ガッツ「俺はコイツ(秀旺)とやるんだよ」
大家「俺がコイツ(秀旺)とやんだよ!」
ガッツ「クルーザー級で挑戦表明してきたんだよ。うっせーコラ!入ってくんなバカヤローッ!」
大家「俺がコイツ(秀旺)とやんだよ!」
ガッツ「うるせーコラ!入ってくんなコノヤローお前!ガタガタガタガタうるせーなコノヤロー!人がせっかくメインで試合してお前!テメーらの都合で入ってきてガタガタ言いやがって!わかったよ!2人まとめてやってやるよこうなったら!お前ら2人で挑戦してこいベルトに!」
秀旺「……いや、ちょっと、あのさ?決める権利ないでしょ?」
ガッツ「俺がチャンピオンなんだよぉ?!」
秀旺「ちゃんと手順踏んでやれって」
ガッツ「うっせーコノヤローお前!」
秀旺「静かにして?下がって、頼むから。しょっぱいな、コイツら。わかったわかった。お前(ガッツ)に決めさせたくないよ。俺が決めてやるよ。お前らとやるかどうか」
ガッツ「なんだコラ!俺がやるっつってんだよ!」
大家「お前らなぁ~にを言ってんだ!なあ?!お前らが決めていいわけねーだろお前!俺がお前とお前と!やってやるよォ!オイ!決定だぁ!俺が決定しました!俺が決定!俺が決定だ!決定だろ?!やってやろうじゃねーかやってやろうじゃねーかやってやろうじゃねーかやってやるよ!なあ?!オイ!」

秀旺「下がって?ちょっと。うん。頼むから。わかった。まあね、色々あります」
大家「無いよ?!無いよ?!」
秀旺「うん。やるんだったらやってもいいし、今日はもう帰るよ」
大家「やるからな!やるからな!酒井組が最強だよオイ!」

 秀旺と大家が騒ぎながら帰っていき、ガッツがまたマイクを取る。


ガッツ「爽やかな試合した後にああいう形になりましたけど、やってやりますよ!次回、12月2日のメイン!新木場大会のメインイベント、俺のデビュー19周年!そこでこのベルトをかけて、ガッツ石島vs藤原秀旺vs大家健の3WAYで無差別級選手権、決定ッ!……ということでね、11月なのに外はまだあったかいですね。『寒いんで皆さんお足元にお気をつけてお帰りください』って言おうと思いましたけど、あったかいですけど、やっぱり夜更かしはせず、3連休ね、浮かれているんだと思いますが、明日休んだらまた仕事なんで、また来週から頑張っていきましょう。ということで、12月2日の新木場大会も皆さんご来場よろしくお願いします!ありがとうございました!」

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