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試合結果 7/23 新宿FACE『TTT BIG MATCH 2023』

『TTT BIG MATCH 2023』
観衆:263人(満員)

▼第1試合「新宿闘会始」(15分1本勝負)
○橋之介(フリー)/神崎ユウキ(MAKAI)
9分47秒 スワントーンボム右片エビ固め
リル・クラーケン(BASARA)/●条柴拓真(フリー)

▼第2試合「90年代インディータッグマッチ」(30分1本勝負)
○黒田哲広(フリー)/怨霊(666)
11分30秒 サムソンクラッチ
KAMIKAZE(フリー)/●松崎和彦(フリー)

▼第3試合「スペシャルシングルマッチ」(30分1本勝負)
●瀧澤晃頼
10分51秒 回転エビ固め
○竹田光珠(666)

▼第4試合「TTT認定インディー統一6人タッグ選手権試合」(60分1本勝負)
【王者組】●政宗(フリー)/梶トマト(飯伏プロレス研究所)/CHANGO(フリー)
11分59秒 合体式ミラクルエクスタシー→エビ固め
【挑戦者組/MEN’S CLUB】○MEN’Sテイオー(フリー)/ツトム・オースギ(フリー)/バナナ千賀(フリー)
※第5代王者組が初防衛に失敗。MEN’S CLUBが新王者となる。

▼セミファイナル「TTT認定インディー統一タッグ選手権試合」(60分1本勝負)
【王者組/渡鳥連合】○藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)/塚本拓海(BASARA)
14分45秒 片エビ固め
【挑戦者組】●阿部史典(格闘探偵団)/トリスタン・アーチャー(wXw/APC)
※第4代王者組が2度目の防衛に成功。

▼メインイベント「TTT認定インディー統一無差別級選手権試合」(60分1本勝負)
【王者】●マスクドミステリー
16分22秒 ラリアット→片エビ固め
【挑戦者組】○ガッツ石島
※第6代王者が2度目の防衛に失敗。ガッツが新王者となる。

第1試合


 全国で30以上の大会が開催される稀に見る規模の興行戦争となったこの日、夜の新宿FACEには第1試合から活きの良いインディージュニアの若手が集結。

 神崎と条柴の対面でゴングが鳴ると、リストロックやヘッドロックを奪い合う堅実な攻防が展開され、神崎が身軽な動きで翻弄しつつアームドラッグからのドロップキック。両者タッチ。
 橋之介とクラーケンの対面となると、橋之介が足払いからロープに飛び、2人で目まぐるしいロープワーク合戦を展開。コーナーへの振り合いを制したクラーケンがアームドラッグから十字架固めに捕らえるも橋之介がキックアウト。クラーケンはくねくねとイカダンスを踊って挑発。橋之介はヒップトスから側転式低空ドロップキックを顔面にぶち込んで反撃し、神崎とのダブルバックエルボーからサンドイッチ式低空ドロップキック。さらに橋之介がロープに飛ぶも、クラーケンがカウンターのドロップキックを叩き込んで条柴にタッチ。

 条柴は橋之介に串刺しランニングエルボーからショルダータックル。さらに「条柴ベイベー!」とカミカゼで叩きつけクラーケンにタッチ。
 クラーケンはたっぷり時間をかけてイカダンスを踊ってからのギロチンドロップを見舞い、触手の如く腕をしならせながらの強烈な逆水平チョップを連打。さらにロープに振っていくが、橋之介がハンドスプリングエルボーで反撃し神崎にタッチ。

 神崎はランニングエルボーの連打からジャンピングエルボー。さらに滞空時間の長いダイビング・クロスボディを見舞い、ハーフハッチ・スープレックス。続けてフィッシャーマンを狙うが、クラーケンが着地してソバットからブラジリアンキック。

 クラーケンはスタンド式のシャイニング・ウィザードを狙うが、神崎がジャンピングニーで迎撃して相打ちに。それでもクラーケンがスタンド式シャイニング・ウィザードを叩き込むが、神崎も即座にスライディングニーをぶち込んで反撃。両者タッチ。

 条柴は橋之介にインローを見舞って体勢を崩してからのDDT。さらに条柴のコンプリートショット+クラーケンのフェイスクラッシャーの合体攻撃を決めるが神崎がカット。2人で神崎を排除にかかるが、神崎が2人をいなしてダブルDDT。場外に逃れたクラーケンへウルトラタイガードロップで突っ込んで勝負を橋之介に託す。

 橋之介は条柴にランニングニーを発射も、これをキャッチした条柴が再びインローからのDDTを狙う。これを抜け出した橋之介がビッグブートからみちのくドライバーIIで突き刺し、最後はスワントーンボムを投下して3カウントを奪った。

第2試合


 第1試合とは対照的に、第2試合は90年代インディーの香りを濃縮したかのような4人が集うタッグマッチ。特にKAMIKAZE&松崎は約24年前にBJW認定タッグ王座戴冠歴もある古豪タッグだ。

 試合前には4人それぞれがしっかりと握手を交わし、怨霊とKAMIKAZEでゴング。
 ロックアップでのロープへの押し込み合い、リストロックの応酬から怨霊が飛行機投げを見せるが、KAMIKAZEは離さずさらにリストロック。手4つで組み合っての力比べに押し勝ったKAMIKAZEが怨霊の手をマットに付けて指へのストンピング。さらにショルダータックルで倒して松崎にタッチ。

 松崎は怨霊をロープに振ってバックエルボーを叩き込み、ロープに頭を押し付けながら顔面をグリグリと踏みつける。さらにフロントネックロックで捕らえるも、怨霊が自軍コーナーまで押し込んで黒田にタッチ。

 黒田と松崎がリストロックの応酬を展開も、技術で競り勝った松崎が自軍コーナーに押し込んでKAMIKAZEにタッチ。

 KAMIKAZEは腕取り式首投げから足を使ってのキーロックで絞るが、黒田が抜け出してグラウンドヘッドロック。これをサミングで外したKAMIKAZEは真っ向からのチョップ合戦を挑んでいき、黒田に打ち勝った上で地獄突き。松崎にタッチ。

 松崎も地獄突きで続いたのちにチョップを連打。黒田もチョップからのサミングで松崎を怯ませ、「伝統芸能行きますよっ!」とついに自称し始めた伝統芸能・哲っちゃん足殺し。コーナーポストやロープを使った足攻めを受けて松崎は苦戦。
 黒田はロープに飛んでラリアットを狙うが、松崎がキチンシンクで迎撃しKAMIKAZEにタッチ。

 KAMIKAZEがトラースキックを叩き込むと、自軍コーナーまで吹っ飛んだ黒田が怨霊にタッチ。

 怨霊はコーナーからダイビング・クロスボディ。引き起こしていくが、KAMIKAZEがバックを取ってコブラツイスト。怨霊は腰投げで切り返して外すが、KAMIKAZEは再び素早くバックを取ってコブラツイスト。怨霊はサミングで脱出し、コーナーに上ってダイビング・エルボースタンプを狙うが、これをキャッチしたKAMIKAZEが絡みついてコブラツイスト。どんな体勢からでもコブラに入っていく熟練のテクニックを見せつける。

 KAMIKAZEがブレーンバスターを狙うが、怨霊が逆にブレーンバスターで投げきり、くるくるエルボー。さらにロープに飛ぶが、KAMIKAZEがトラースキックで迎撃しDDTで突き刺す。これで試合は終わりかと思われたが、レフェリーがカウントを叩く手を怨霊がマッドハンドでストップ。KAMIKAZEはレフェリーに詰め寄っていくが、怨霊はエクトプラズムを噴射。ロープに飛んでいくが、KAMIKAZEは視界を失いつつもスピンキックで的確に迎撃。両者タッチ。

 黒田はラリアットを発射も、松崎がかわしてコブラツイスト。黒田が腰投げで外してロープに飛ぶも、松崎が伝統芸能のランニングネックブリーカードロップで迎撃。さらに松崎がバックを取っていくが、黒田はレフェリーの気を逸してから急所蹴り。そのままサムソンクラッチで押さえ込んで3カウントを奪った。

 試合後には4人で笑みを浮かべながら握手を交わし、健闘を称え合った。

第3試合


 瀧澤は元TTT認定インディー統一無差別級王者、光珠は前新宿二丁目プロレス認定ILNP王者と、団体の至宝を背負っていた2人によるシングルマッチ。

 試合前のクリーンな握手からロックアップでの力比べを展開も、膂力で勝る光珠が押し込んでいく。グラウンドでの首の取り合いからヘッドロックの攻防。光珠が腕へのエルボースタンプを見舞ってロープに飛ぶと、瀧澤がティヘラで迎撃。首4の字固めからスカルファックで叩きつけ、ボディスラムを狙うも光珠がスレッジハンマーで脱出しボディスラム。

 光珠は羽折固めから腕へのサッカーボールキック。瀧澤はエルボー合戦を挑んでいくも、右腕のダメージからか思うように威力が出ない。打ち勝った光珠がロープに飛ぶと、瀧澤はトップスピードでぶつかっていく強烈なランニング・クロスボディで迎撃。

 瀧澤は串刺しフロントハイキック、ブロンコバスターからの振り子式ドロップキックと続けて逆片エビ固めも、光珠がブレイクしてエルボー合戦へと持ち込む。再び光珠が優勢となるも、瀧澤はフロントハイキック。ロープへ飛んでいくが、光珠がホップアップ式フェイスクラッシャーで迎撃し、スワンダイブ式フォアアーム。

 光珠はハリケーンドライバーを狙うが、振り払った瀧澤が顔面をぶち抜くドロップキック。さらにフロントハイキックからブルーサンダーボムで叩きつけ、RKOを狙う。光珠がこれを振り払うと、瀧澤は即座にフロントハイキックを連打。さらに必殺のチルト3を狙うが、光珠がこれを回転エビ固めで切り返して3カウント。

 「さあ、これから」といったタイミングで終わってしまった試合に瀧澤がうなだれていると、突然リングに手錠を持った藤原秀旺が乱入し、久々に瀧澤を拉致しようと試みる。瀧澤は全力で逃げ出していき、独特の余韻を残しながら第3試合は終わった。

第4試合


 前回の新木場大会では、全く息が合っていないのになぜか強い政宗トマCHANが6人タッグ王座を戴冠。
 これに対してオースギが「こんなメチャクチャなチームで6人タッグのチャンピオンが務まると思ってんのか!」と激怒し、「俺たち2人にプロレスを教えてくれたMEN’Sテイオーさんを連れてくる」とMEN’S CLUBの復活を宣言。ユニットの絆の象徴たる6人タッグ王座の奪還を宣言していた。

 SOSの2人もMEN’S CLUBのTシャツを着て入場しチームの結束力が高まっているのかと思いきや、テイオーはオースギとは仲睦まじげに接するものの千賀には塩対応。千賀は「久しぶりだねえ、これ10年ぶりくらいじゃない?」と嬉しそうに笑っており、これはこれでいい様子。

 この試合は両組の強い希望によりノータッチルールで行われることに。闘龍門出身のCHANGOが「ノータッチルールなんてやったことないよぉ~!」と嘆くものの、さらりと流される。

 試合はCHANGOと千賀の曲者テクニシャン対決に始まり、素早い首の取り合いからリストの取り合いの攻防がノンストップで展開され、クリーンブレイクから両者交代。

 梶とテイオーの対面となると、梶がロックアップをスカして「ハイテンショォーン!」と絶叫。これを2度やられた上、眼前で「ハイテンショォーン!」と叫ばれたテイオーは強烈なビンタで返礼しショルダータックルも、梶がドロップキックで反撃。

 リング上は政宗とオースギの対面となり、オースギがロープワークで翻弄しようとするも、政宗がリープフロッグをドロップキックで撃ち落とす先読みを見せる。しかしオースギもすぐにティヘラで反撃。その起き上がりにCHANGOが急襲しスクールボーイ。さらにフットスタンプを発射も、オースギがかわしてロープに振る。CHANGOは片足ドロップキックで迎撃してロープに飛ぶが、千賀が飛び込んできてオースギと2人でダブルドロップキック。梶にもダブルのバックエルボーからロープに振っていくが、梶がドロップキックで2人まとめて場外に吹き飛ばす。

 リング上では、テイオーが王者3人を1人で相手する事態に。しかし、テイオーは3人の攻撃を先読みしてひょいひょいとかわしていくばかりか誤爆を誘ってダメージを与えていき、3人をアームドラッグで次々と投げ飛ばす。この美技に感動したオースギ&千賀がテイオーに駆け寄っていくが、テイオーは2人もアームドラッグで投げ飛ばし、勝利のポーズ。5人がテイオーに詰め寄っていき袋叩きにするが、テイオーが空気投げで全員を同時に吹き飛ばす伝統芸能を見せると会場がこの日一番の歓声に包まれる。

 テイオー&オースギが梶を2人でロープに振り、ダブルショルダータックルからマッスルポーズ。これに嫉妬した千賀がオースギを突き飛ばし、テイオーに自分ともやってもらうよう懇願。2人でロープに振るまでは良かったものの、テイオーはさっさと場外に出て行ってしまい、千賀だけ梶のドロップキックを被弾。

 千賀が集中砲火を浴びる展開となり、政宗がセントーン・アトミコから指関節をロック。さらに梶がコーナーに詰めていくが、千賀が前転式ドロップキックで一矢報いてテイオーにタッチ。

 テイオーは梶とCHANGOの誤爆を誘って隙を作り、梶にパワースラム。政宗がサンセットフリップで飛び込んでいくが、これを梶に誤爆させる。再び梶をパワースラムで叩きつけ、CHANGOのセントーンを梶に誤爆させる。
 テイオーは3度目のパワースラムを狙うが、流石の梶も事前に踏みとどまって不敵な笑み。テイオーは冷静にローリングエルボーを叩き込んでオースギにタッチ。

 オースギがドロップキックを叩き込むと、CHANGOが背後からにじり寄ってスクールボーイ。さらに串刺しエルボーから延髄斬り。さらにランニングブートを発射も、これをかわしたオースギが組み付いてツキノイシを狙う。


 しかし、CHANGOは指に噛み付いて脱出し、シザースキックから究極飛龍裸絞。梶がカットに来た千賀をスパイダーロックで捕らえ、政宗もテイオーを足4の字固めで捉えようと試みる。
 しかし、テイオーだけは決まり切る前に抜け出し、政宗にスピニング・トゥーホールド。慌てた梶&CHANGOがカットに入ると、SOSの2人が前転式ドロップキックの編隊飛行を見せ、梶&CHANGOを場外へ排除。

 オースギ&千賀がプランチャの編隊飛行を見せ、テイオーも場外飛びで続こうとするも政宗が足払いをかけてカット。政宗もコーナーからのプランチャを見せ、梶がリング上のテイオーへウルトラタイガードロップ。千賀がコーナートップから梶へダイビング・フォアアームを叩き込み、CHANGOが千賀にダイビング・クロスボディ。オースギがCHANGOにダイビング・バックエルボー、政宗がオースギにダイビング・アームドラッグからスイングDDT。わずか十数秒の間に目まぐるしい空中技が乱れ飛ぶ展開に。

 梶&CHANGOがオースギをコーナーに振り、CHANGOが梶を踏み台に飛んで串刺しドロップキック。さらに政宗がコウモリ吊り落とし、スイングネックブリーカーと連撃して雷切を狙うが、オースギが必死に堪えてロープ際へ。
 エプロンから梶が延髄斬りを発射するも、これが政宗に誤爆。CHANGOのミサイルキックも政宗に誤爆。オースギがまるでテイオーのように相手の誤爆を誘う翻弄劇を見せる。

 最後は3人での合体ミラクルエクスタシーを決めて政宗から3カウント。MEN’S CLUBが6人タッグ王座戴冠を果たした。

第5試合


 トリスタン・アーチャーは、ランス・ストームに師事してトレーニングを積み、“フレンチレボリューション”の異名を取ってNXT UKやWWEクルーザーウェイトクラッシックにも出場。所属するドイツの団体wXwでは最高峰の王座であるUnified World Wrestling Championを2度戴冠している紛れもない実力者。
 また、両手足にビッシリと入ったタトゥーは良く見ればほとんどが『週刊少年ジャンプ』作品の人気キャラクターたち。驚異的な実力と日本のサブカル好きな一面も相まって来日直後からあっという間に人気を獲得している。

 秀旺とアーチャーの対面でゴングが鳴ると、秀旺はぬるりとリングを降りて場外を徘徊。アーチャーがロープを上げてリング内へ呼び戻す紳士的な姿勢を見せると場内からは拍手。
 リング上で向き合うと、手4つからじっくりとしたリストロックの攻防が展開され、互角のままクリーンブレイク。両者タッチ。

 塚本と阿部の対面となると、阿部がヘッドロックからリストロックに捕らえつつアーチャーにタッチ。

 アーチャーはグランドヘッドロックで制圧しつつ両腕を固めていき、ショルダータックルでも塚本に打ち勝つ。さらに場外に逃れた塚本を追っていき、河津掛けでエプロンに叩きつけ、サードロープ下から後頭部へ619。阿部にタッチ。

 阿部とアーチャーがダブルバックエルボーを見舞い、阿部が首を固めていくが、塚本が自軍コーナーに押し込んで秀旺にタッチ。

 秀旺はナックルを連打して倒し、フェイスロック。塚本にタッチ。
 塚本は秀旺と太鼓の乱れ打ちを見舞ってロープに飛ぶが、阿部が低空ドロップキックでヒザを撃ち抜いてアーチャーにタッチ。

 アーチャーは塚本をラリアットでなぎ倒し、秀旺にもラリアット。秀旺は倒れず耐えてラリアットで反撃し、ラリアットとラリアットのぶつかり合いに。打ち勝ったアーチャーがなぎ倒すと、2人を対角線コーナーに振って往復串刺しラリアット。さらに塚本にはワンハンド・バックブリーカー、秀旺には急角度DDT。さらに塚本へセントーンからクーデターを狙うが、塚本が着地してロープに飛び、フライング・クロスチョップ。秀旺にタッチ。

 秀旺とアーチャーがチョップで打ち合い、再びラリアットの正面衝突。互いに倒れず額を突き合わせて睨み合う。秀旺がフライング・ラリアットでこの肉弾戦を制すと垂直落下式ブレーンバスターから100%メロ~ンジュースを狙うが、アーチャーが振り払ってローリングエルボーから変形コードブレイカー。阿部にタッチ。

 阿部は秀旺に回転浄土宗。秀旺のビッグブートでふっ飛ばされるも、アイル・ビー・バック式伊良部パンチをクリーンヒットさせ、澤宗紀直伝お卍固め。レフェリーが秀旺にギブアップの意思確認をしに近づいていくと、秀旺はレフェリーを掴んで引き倒すことでお卍固めから脱出。救援に来たアーチャーが秀旺にgo 2 sleepを見舞い、阿部を秀旺の上に被せてカバーさせるも、レフェリーの復帰が遅れてカウント3は入らず。


 秀旺と塚本が阿部にサンドイッチラリアットを放つが、阿部がかわしたことで誤爆。2人が阿部そっちのけで殴り合いを始め、ついに渡鳥連合も空中分解かと思われた中でアーチャーがダブルラリアットで2人まとめてなぎ倒す。
 チャンスを貰った阿部が秀旺を引き起こすも、塚本がレフェリーの気を引いている隙に秀旺が急所を蹴り上げ、即座にエビ固めで押さえ込んで3カウント。


 塚本はニヤリと笑って秀旺に握手を求め、秀旺も握手に応じつつ塚本に上着を羽織らせる。渡鳥連合の絆はまだまだ続いていきそうだ。

第6試合


 ミステリーは、5月大会にてツトム・オースギを撃破してTTT認定インディー統一無差別級王座を戴冠。6月大会では【“最高”ミステリー】のパートナーでありリビング・レジェンドの黒田超えを果たして初防衛を果たした。

 勢いに乗るミステリーが次期挑戦者に指名したのは、自身の2005年のデビューから17年半常に行動をともにしていた最高の盟友・ガッツ石島。時にパートナーとして、時にライバルとして闘い合ってきた2人だが、ミステリーはシングルでガッツに勝利したことがない。
 いぶし銀、仕事人、試合巧者、縁の下の力持ち――。ミステリーを評する言葉は多々あれど、ガッツの陰に埋もれ続けてきた地味な選手という印象は拭えない。団体を背負う立場となったミステリーがガッツ超えを果たし、主役として輝くことが出来るのかどうかに注目が集まっていた。

 気迫十分のミステリーは、入場後にはリング四方のコーナーに上って宇宙との交信ポーズ。選手コール時にはガッツを上回る量の紙テープが舞い、ガッツが拗ねる場面も。

 しっかりと握手を交わしてからゴングが鳴ると、ロックアップでの力比べを展開。ガッツが押し込んだ際にはクリーンに離れるが、ミステリーが押し込んだ際には離れ際にチョップ。
 チョップ合戦が展開され、ガッツがショルダータックルで倒すもミステリーが即座に起き上がってボディスラム。さらにロープに飛ぶが、ガッツがバックエルボーで迎撃してボディスラムで叩きつけエルボードロップの3連打。さらにガッツがスリーパーホールドからブレーンバスターを狙うが、ミステリーが逆にブレーンバスターで叩きつける。

 ミステリーはエルボースマッシュ連打でコーナーに押し込み、顔面をグリグリと踏みつける荒っぽい攻撃を見せ、ドロップキックからニードロップ連打。さらにコーナーでの串刺しタックル連打からジャンピングバックエルボーを発射も、ガッツがかわして鬼神ナックル連打。ミステリーもエルボースマッシュで迎撃し、スイングネックブリーカー。
 ミステリーはガッツの首だけエプロンから場外へ出し、喉元へのエルボースタンプを連打。場外でのキャメルクラッチからリングに戻し、コーナーへ上がってダイビング・ラリアット。


 ミステリーはチョークスラムを狙うが、これを振り払ったガッツがフライング・ニールキック。串刺しラリアットからフェイスクラッシャー、ショートレンジ式ラリアットと連打し、大一番でしか見せないコーナートップからのダイビング・クロスボディ。ミステリーも意地のキックアウトを見せてバックドロップで叩きつけ、両者大の字になってダブルダウン。

 先に起き上がったミステリーがラリアットを放っていくも、ガッツは真っ向からラリアットで迎撃。互角のぶつかり合いが続くが、ミステリーがパワースラムでの迎撃を見せ、スリーパーホールドから変形カッター。


 ミステリーは、コーナーへ叩きつける投げっぱなしチョークスラムから串刺しラリアットを狙うが、ガッツがカウンターのラリアットからフェイスバスター。必殺の一撃が決まるもカウント2で返され、ガッツは驚愕の表情。


 ミステリーはツームストンパイルドライバーで脳天から突き刺してからラリアットを狙うが、ガッツは奥の手のウラカン・ラナ。これを返したミステリーがチョークスラムで叩きつける。

 さらにミステリーがチョークスラムを狙うが、ガッツが振り払って延髄斬り。さらにゴーストバスターで突き刺し、後頭部へのラリアット。続けてロープへ飛んで渾身のラリアットで叩き伏せてカウント3を奪った。

 ガッツは約1年半ぶりに取り戻した至宝を腰に巻くが、両手を突き上げて歓喜のポーズを取るとウエストが限界を迎えてベルトが落ちてしまう。

ガッツ「(ベルトが)取れちゃったよ……。おい、ミステリー!しんどかった今日はホントに!ギリギリ勝てたよ。挑戦者に示しいてくれてありがとう。俺はまだまだお前の高い壁で居続ける。これからもよろしく!(※2人がしっかり握手)皆さん、今日は日本全国でプロレス興行が30以上ある中でTTTを選んでいただきありがとうございます!皆さんの前では『ちょっとチケットが売れてなくて泣きそうです』とか言っておりましたが、最終的には去年よりお客さんが入っております!まだまだ小さなインディー団体ですが、さらに上を目指して頑張っていきますので、皆さんこれからも応援のほど宜しくお願いします!来年は私のデビュー20周年になりますので、ちょっとワンランク大きなところでやりたいなと思ってちょっと考えておりますので、皆さんそのときはまたご協力のほど、宜しくお願いします!とりあえず、私が長々喋ってもしょうがないので。今日は日曜日ってことは、明日は月曜日ですよ。もう仕事が始まるんですよ、明日から。なるべく早めに帰りたいと思いますから、私の長いマイクは終わりにしてね。スカートと話は短いほうがいいって昔から言いますからね。……オヤジギャグでしたね(笑)ということでね!出場選手で上がれる方、いらっしゃいましたらリングに上ってください!(※出場選手たちがリングへ)……えー、この試合のために、1週間ですが、禁酒をしました。なので、ちょっと禁断症状が来てます。試合が終わったらすぐアルコールを摂取したいと思います!(笑)特に締めのポーズとか無いんだけどさ。皆さんに『ありがとう』みたいなさ。興行戦争の中で俺たちを選んでくれたんだから!ということで、TTTは来月8月19日も新木場大会、このメンバーで頑張っていきますので、皆さん今後もTTT、応援のほど宜しくお願いします!ありがとうございました!」

 一度は締めの音楽がかかるも、阿部がガッツワールド時代の締めである「3!2!1!ガッツルガッツル!」を提案。

ガッツ「なんか阿部がガッツルしたいって言うんで」
阿部「アーチャーにも教えますから」
ガッツ「じゃあ久々ですが……3!2!1!ガッツルガッツル!ってやりますんで、お付き合いいただけますか?皆さんご起立ください!じゃあ、アーチャーも一緒に行くぞ!みんな!明日から月曜日、頑張っていくぞ!3!2!1!ガッツルガッツル!ありがとございましたッ!」

 弥武リングアナの粋な計らいでガッツワールド時代のエンディング曲『ガッツだぜ!!』が流される中、ビッグマッチは大団円を迎えた。

<大会後コメント>

MEN’S CLUB
オースギ「やりましたね、師匠!やりましたねえ!」
千賀「やったあ!師匠!」
テイオー「(※オースギだけ見て)やったなあ!」
オースギ「(※テイオーだけ見て)やりましたよ!」
千賀「師匠、俺もいますよ」
オースギ「師匠と一緒にタッグ……あっ、タッグじゃねえ」
千賀「タッグじゃねえよぉ?!」
オースギ「あっ、6人タッグだった」
千賀「3vs3で闘っただろ、3人!」
オースギ「やりましたね師匠!」
テイオー「ほら、(ベルトに)TAG TEAMって書いてあるよ」
千賀「6 MENとも書いてありますって!(※カメラマンたちに)映してよ?!僕のこと映してよ?!」
オースギ「ここ(テイオー&オースギ)までしか映ってないかもしれない」
千賀「俺もちょっと遠慮して離れたとこ立ってんのよ。不祥事起こしたときに(映像を千賀の部分だけ)切れるようにしてんのよ」
オースギ「でも久しぶりに組みましたねえ!」
テイオー「でもMEN’S CLUBでベルト獲ったの初めてなの」
オースギ「3人で獲ったの初めてですよね」
テイオー「いやいや、他のメンバー誰入れても。実は誰もベルト獲れてない」
千賀「そーなんすか?!」
テイオー「っていうか挑戦したこと無いんだよね」
オースギ「結構あのときみんなでMEN’S CLUBやってましたけど、ついに偉業を……?!」
テイオー「十何年ぶり偉業を達成してるんだよ(笑)」
千賀「最高じゃないですか!」
テイオー「(※カメラマンたちに)どーでもいいって感じで撮ってるけど大丈夫?」
千賀「そっちに飛び火するんですか?!師匠、俺にはいいですけど、こっち(マスコミ)にはやめましょう!今はもうモラハラですから僕に来てください僕に!僕は許されてるから!」
オースギ「メチャクチャ安心感があって全然負ける気しなかったですよ」
千賀「動けますねえ、まだ。流石っすねえ~!」
テイオー「……ちょっと俺が出過ぎじゃないかな?君たちがもっと出るべきじゃないかな?」
千賀「いやいやいや!僕たちだけでは負ける可能性があったので託したというか、お願いしたと言うか」
オースギ「いやあ、でもアレ(空気投げ)、久しぶりに見ましたよ。すごかったなあ~!」
千賀「俺らもダメージ受けちゃうやつ」
テイオー「俺も年取ったら恥ずかしいんだ、アレは」
千賀「最高ですね!これいっぱい防衛しましょう」
テイオー「せっかく取ったベルトだからね」
千賀「他のMEN’S CLUBのやつとも闘ったりしましょう。若い活きの良いのいっぱいいると思うんで。今結構いますよ。我々はおじいちゃんですから(笑)」
テイオー「そうだなあ。お前らも結構いい歳だなあ(笑)」
千賀「若い動ける奴らをいっぱい倒していきましょう」
テイオー「(※スチルカメラマンへ)1回もシャッター切ってなくない?」
オースギ「ずっと回ってんすよ、ずっと(笑)」

ガッツ石島
(※「昔のプロレスでコメントって言ったら控室だからねえ!」とご機嫌な様子でマスコミ勢を控室へと招き入れる)
――見事この新宿の地で王座奪還を果たした
「(※ペットボトルからお茶を注ぎながら)そうだねえ、さっきも言ったけど30興行ある中でウチにお客さんが来てくれて、去年よりもお客さんが増えてるし、満員マークを付けても良い客入りだったんで、それが本当に良かったです!」

――今後の防衛ロードについて
「そうですね、1年ぶりにベルト獲って。相手は誰でも良いんで、名乗りあげてくれれば誰とでもやるスタンスなんで。逆に今までやったことのないインディーの外の選手、あまり名が知れていない実力者っていっぱいいると思うんで、そういう選手とやっていきたいと思います。ウチの選手でも外の選手でも誰でも良いです」

――インディー統一というテーマから考えると、地方の選手という可能性も?
「全然あります。自分が出て行ってた団体の中でコネが出来ればいいし、やりがいがあると思った選手がいたら指名をしていきたいと思います」

――今日のミステリー選手は鬼気迫るものがあった。試合の中でどういう思いを受け取ったか
「いやあ、しんどかったですね。始めっからフルスロットルで来たんで。それを受け止めた上で勝たないといけなかったんで。普通は挑戦者がガンガン行くんですけど、チャンピオンがガンガン来たんで俺も負けてられないと思って。俺もガンガン行ったことで激しい試合になったのかなと。ミステリーとは節目節目で試合をしてますけど、2023年、またミステリーとの歴史を、いい試合の歴史を更新できたのかなと思いますね。本当に、しんどかったです。今も身体が痛いです」

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