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2.192023
試合結果 2/18 新木場1stRING『CREATION 1』
『CREATION 1』
観衆:188人
▼第1試合「新木場闘会始」(30分1本勝負)
○政岡純(フリー)
8分46秒 2trap
●仲川翔大(J STAGE)
▼第2試合「SURVIVAL TAG WAR」(30分1本勝負)
政宗(フリー)&○後藤恵介(フリー)
10分0秒 ジャックハマー→片エビ固め
[ねば~らんど☆NEW]梶トマト(飯伏プロレス研究所)&●CHANGO(フリー)
▼第3試合「TTT認定インディー統一6人タッグ選手権試合」(60分1本勝負)
【王者組】ガッツ石島&黒田哲広(フリー)&●マスクドミステリー
18分4秒 横入り式エビ固め
【挑戦者組/ウルトラロビンジム】○バナナ千賀(フリー)&雪妃真矢(フリー)&竹田光珠(666)
※第2代王者組が初防衛に失敗。ウルトラロビンジムが新王者となる。
▼ダブルメインイベントⅠ「ダブ世界ヘビー級選手権試合」(60分1本勝負)
【王者】木下亨平(ダブ)
11分58秒 無効試合
【挑戦者/渡鳥連合】藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)
※試合不成立のため防衛回数にカウントされず。
▼ダブルメインイベントⅡ「TTT認定インディー統一無差別級選手権試合」(60分1本勝負)
【王者】●瀧澤晃頼
15分16秒 ツキノイシ→片エビ固め
【挑戦者】○ツトム・オースギ(フリー)
※第4代王者が初防衛に失敗。オースギが新王者となる。
大会開始前
秀旺が会場の前でなぜかダフ屋行為を行っており、「余ってるチケット買うよ~」と来場者に呼びかけつつ、『トリプルティープロレス秀日本ツアー』という謎の大会のチケット(最前列:8,000円、当日価格:12,000円)を売りつけようとする。
石川会長らが慌てた様子で「ダメだよそんなことやっちゃ!」と止めに来るが、秀旺は無視してダフ屋行為を継続。さらに本来の最前列(1列目)より前の0列目を勝手に増設しようとしてイスを設置し始める。石川会長に怒られると、逆ギレした秀旺がチケットをばら撒いて去っていった。
第1試合
レギュラー参戦の政岡と仲川がTTTでは初のシングルマッチ。
政岡が入場時に清掃中ボードで殴りかかるフリで仲川を威嚇し、殺伐とした空気の中でゴング。
バックの取り合いからリストの取り合い、グラウンドでの首の取り合いからクリーンブレイク。
仲川がヘッドロックに捕らえるも、政岡が髪を掴んでヘッドロックで取り返し、仲川のショルダータックルをかわしてアームドラッグ。さらに指へのフットスタンプを放つも、仲川がかわしてヒップトスからの低空ドロップキック。政岡は場外へとエスケープし、仲川が戻るよう促すものらりくらり。しびれを切らした仲川が場外に出ようとすると、政岡が下から足を払い振り子式セントーン。
政岡は仲川を場外に放り出し、背中にボードを振り下ろす一撃。さらにエプロンに腰掛けながら仲川を首4の字固めで締め上げ、その様子をカメラを持った観客に撮影させるという恥辱を与える精神攻撃。さらにコーナーに押し付け様々な形で顔面をグリグリと踏みつけていく。
政岡は、仲川の足へのDDTからニーロック。仲川が必死に手を伸ばしてロープブレイクすると、政岡は顔面かきむしりからロープに飛ぶ。仲川はロープを引き下げて政岡を絵王論に落とすと、トップロープ越しのジャンピングハイキック。さらに場外に落ちた政岡へエプロンを駆けて空対地サッカーボールキックを叩き込む。
仲川は、ミサイルキック、ランニングサッカーボールキックと連撃し、バズソーキックを発射。政岡がこれを両腕でガードするとロープに飛んだ仲川が回転エビ固めを狙うが、政岡はこれを耐えて跳び、頭頂部へのフットスタンプ。
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両者バチバチとエルボーを打ち合っていき、政岡が顔面かきむしりで怯ませ、下を向いた仲川の後頭部にフットスタンプ。さらに政岡がトラースキックを発射も、これをさばいた仲川が延髄斬りから側頭部へのトラースキック。さらにバズソーキックを発射も、しゃがんでかわした政岡がレフェリーを盾にして仲川を怯ませ、ブラインドを突いて急所蹴りからの2trapで3カウント。
納得がいかず不服そうな仲川に対し、政岡はインディー統一タッグのベルトを掲げて見せ得意顔。政岡が握手を求めると、仲川は警戒しつつ一瞬手を握ってすぐに距離を取った。
第2試合
TTTのレギュラーになりつつある“ねば~らんど☆NEW”の梶&CHANGOに対するは、政宗&後藤。後藤はガーBではなく後藤恵介として出場するのは久々。
政宗とCHANGOでゴングが鳴ると、両者全く無駄のない滑らかなグラウンドレスリングが展開されていき、その高度な技術と技術が交差する攻防はさながら演武のようで観衆から感嘆の声が上がる。これに感動したか梶が激しくCHANGOコールを煽っていくが、CHANGOは「うるせー!お前に代わりづらくなんだろ?!」と文句を言いつつ梶にタッチ。政宗も後藤につなぐ。
梶はロックアップをスカして「ハイテンショーーン!」と元気いっぱいに叫ぶ。突っ込んできた後藤を足払いやアームドラッグでいなしてクロスボディを発射も、キャッチした後藤がそのまま体を浴びせる形でボディスラム。さらに強烈な逆水平チョップを叩き込んでロープに振っていくが、CHANGOがエプロンから梶をキャッチ。追撃を狙う後藤へ梶がサイドキックを放ち、CHANGOがトップロープを飛び越えながらのドロップキックを放つ得意の連携を狙うが、後藤がCHANGOの足をキャッチして振り払う。
CHANGOが後藤を場外へ誘導すると、リングの下半分を覆う垂れ幕を剥がして後藤を簀巻きにしていき、身動きが取れなくなった後藤へ梶がプランチャ。ねばにゅーの2人が丁寧に垂れ幕を元に戻してから2人がかりで後藤をコーナーでいたぶる。
後藤はエルボー連打で反撃していくが、CHANGOがセントーン、梶がトップロープを飛び越えながらのボディプレスと連撃。梶は後藤の逆水平チョップをガードしつつエルボー、ソバット、掌底アッパーと連撃してロープに飛ぶが、後藤がカウンターのショルダータックルでふっとばし、政宗にタッチ。
政宗は、コーナー上から飛びついてのアームドラッグからブルドッギング・ヘッドロックのようなフォームから放つココナツクラッシュ、ニークラッシャーからロメロ・スペシャルの形で足をロックしてからジャンプしてそのまま膝裏を踏み潰す。さらに骨喰で絞り上げ、カットに来たCHANGOもカニバサミで倒し、2人の足首を同時に抱え込んで骨喰。
なんとかブレイクした梶は、追撃してくる政宗に鉄山靠を見舞ってふっ飛ばし、CHANGOにタッチ。
CHANGOは串刺しジャンピングエルボーから延髄斬り、振り子式ニーキックと見舞い、ウルティモ・ドラゴン・スリーパーを狙う。政宗はこれが決まり切る前に抜け出し、骨喰へ。CHANGOがロープを掴むも、政宗は即座に619で追撃し、後藤にタッチ。
後藤はCHANGOにシュミット式バックブリーカーからセントーン。さらにロープに振ってラリアットを狙うが、CHANGOがこれをスライディングでかわし、すかさず梶がコーナー上からウルトラタイガードロップ。CHANGOが串刺しランニングニー、梶がダイビング・ボディプレス、CHANGOがジャックナイフ式エビ固めと流れるような連撃が決まるも、政宗がギリギリでカットに成功。
梶のレッグラリアート+CHANGOのゼロ戦キックのサンドイッチ攻撃から、四つん這いになったCHANGOを踏み台に跳んだ梶が飛びつき式DDTを狙う。後藤はこれをがっちりとキャッチし、そのまま持ち上げてブレーンバスター。CHANGOがトラースキックを放つも、後藤はこれもキャッチして担ぎ上げバックフリップを狙う。
暴れて脱出してロープに飛んだCHANGOに対し、政宗が飛び込んできて蜻蛉切。ナイスアシストを受けた後藤がロープに飛んで強烈なラリアットで叩き伏せ、ジャックハマーで叩きつけて3カウントを奪った。
第3試合
昨年12月の合宿プロレスで誕生した“ウルトラロビンジム”の千賀&雪妃&光珠が6人タッグ王座へ挑戦。雪妃はこの日の前日までスターダムの6人タッグリーグ戦に出場しており、この中では現在最も6人タッグ慣れしていると言える。
初参戦の雪妃が先発を買って出ると、王者組の3人はこぞって雪妃とのマッチアップを望んで先発の奪い合いに。熾烈なじゃんけん勝負の末にミステリーが先発の座を掴み取る。
ゴングが鳴ると、ミステリーが手4つで組み合って上から潰していく。さらにバックを取るが、その手付きがセクハラではないかという旨のクレームがつき、ミステリーが潔白を証明すべく慌てて両手を上げる。
雪妃がガットショットからヘッドロックに捕らえるが、雪妃の胸に顔が押し付けられた形になるミステリーが抵抗せずわざと技を受け続けているという疑惑が浮上。これを指摘されたミステリーが慌ててロープに振るが、雪妃はロープを掴んで追撃を避け、左右の掌底を乱れ打ち。両者タッチ。
ガッツは雪妃ではなく千賀が相手であることに露骨な落胆を見せ、「なんで俺(の相手)はハゲなんだよ!」とクレーム。千賀がロープに走って10回以上ショルダータックルでぶつかっていくも、ガッツはビクともせず。次第に疲れてヘロヘロになっていく千賀をガッツがショルダータックル一発でなぎ倒し、黒田にタッチ。千賀も光珠にタッチ。
黒田と光珠がチョップ合戦を展開も、黒田が目潰しからのショルダータックル。光珠はヘッドスプリングで即座に跳ね起き、黒田のラリアットをかわしてドロップキック連打で倒し、スーパーマン・プッシュアップからのスペシウム光線ポーズ。
さらに黒田をコーナーに振ろうとするが、黒田が振り返し、コーナーポストを使った哲っちゃん足殺し。声出し応援が解禁になっている新木場の観衆が一体となって「もういっちょ!もういっちょ!」とコールすると、黒田がご機嫌な様子でトドメのエルボースタンプ。ミステリーにタッチ。
ミステリーは光珠をレッグスプレッドで絞り上げ、カットに来た千賀を場外に放り出してガッツにタッチ。
ガッツは光珠をコーナーに詰めてナックルを連打し、「立てコラ!」と一喝。黒田にタッチ。
黒田は逆水平チョップ連打から足を取ってヒザ十字。これは雪妃がカット。黒田がミステリーにタッチ。
ミステリーは光珠のエルボーバッドを受け止めた上でエルボースマッシュでかち上げ、ニードロップで追撃。スリーパーホールドで絞り上げ、光珠がロープブレイクするとガッツへタッチ。
ガッツは光珠にボディスラムからギロチンドロップ。さらにラリアットを狙うが、これをかわした光珠がスクールボーイ。さらにスモールパッケージを狙うが、ガッツが耐えてぶっこ抜きブレーンバスターを狙う。たまらず千賀がカットして光珠とともにロープに振るが、ガッツがダブルラリアットでなぎ倒す。
ガッツはパワーボムを狙うが、光珠がフランケンシュタイナーで切り返し、雪妃にタッチ。
雪妃はロープに飛んで勢いをつけてからのトラースキックを連打。ガッツが倒れず耐えてみせると、雪妃はヒザへの低空ドロップキックで体勢を崩してから顔面へスライディングキック。さらにバズソーキックを発射もガッツがガード。ならばと雪妃はフックキックを顔面にぶち当て、ロープ際に座り込んだガッツへ串刺しランニングニーを狙う。1度はかわしてみせたガッツだったが、雪妃はミドルキック連打で倒して串刺しランニングニー。
雪妃はミサイルキックから串刺しジャンピングニーを狙うも、ガッツがかわしてブルドッギング・ヘッドロック。黒田にタッチ。
黒田は雪妃をコーナーに連行して哲っちゃんカッターを狙うが、雪妃が振り払い、黒田の巨体を雪崩式ブレーンバスターで叩きつける。千賀にタッチ。
千賀は前転からの延髄斬りを狙うが、黒田が回避。千賀は即座に下から絡め取ってスクールボーイで転がし、側頭部への低空トラースキック。もう一度前転からの延髄斬りを発射も、黒田が両腕でガードし、地団駄ラリアットから冬木スペシャル。
さらに黒田は正パートナーのミステリーとクロスボンバーを狙うが、千賀が回避したため誤爆。すかさず光珠が突っ込んできて2人まとめて両腕でのエルボーでなぎ倒す。
ウルトラロビンジムの3人がミステリーを取り囲みながらスペシウム光線ポーズを取り、3人同時のトラースキック。
カットに来たガッツ&千賀を雪妃が押さえ、光珠がコーナーに上っていく。光珠がウルトラデスティニーを狙うも、雪妃が2人をあまりにもコーナーに近すぎる位置に連れてきてしまったため、グッダグダのクロスボディになってしまうという本家ムーブを再現。
その後、雪妃がガッツ&黒田を場外に放り出して光珠がプランチャで追撃。千賀がミステリーに前転からの延髄斬りを決め、コーナーに上ってカンクーントルネードを狙う。
これを黒田が哲っちゃんカッターで阻止し、ミステリーがパワースラム。黒田&ミステリーのクロスボンバーからガッツのフライングニールキックが炸裂。ミステリーがトドメのチョークスラムを狙うが、千賀がこれをアームドラッグで切り返し、雪妃がハイキックで追撃。たたらを踏んだミステリーを千賀がスクールボーイで丸め込んでカウント3。
ウルトラロビンジムの3人がTTTで早速6人タッグ王座戴冠という結果を残した。
第4試合
主に政岡純との“REAL HIPSTAR”でTTT初期からレギュラー参戦を続け、現在はTTT認定インディー統一タッグ王座も戴冠している木下。今回は、木下が持つダブプロレスの至宝・DOVE世界ヘビー級選手権試合がTTTのリングで行われることに。
ゴングとともに音楽が流れ始め、ダブスタイルでの試合が始まるが、秀旺はすぐに場外に降りてのらりくらり。
木下をさんざん焦らしてから秀旺がリングに戻ると、木下が走り込んでビッグブートを見舞いエルボー連打。秀旺が組み付いてバックドロップを狙うが、木下が腰投げで切り返してゼロ戦キック、ドロップキックで追撃。連続エビ固めでスタミナを削り、起き上がろうとする秀旺へ上からエルボースタンプを連打するなど容赦7のない攻撃を続ける。
しかし、秀旺は足を滑らせたフリから木下の股間を思い切り蹴り上げ、悶絶する木下にボディスラムからナックルを連打。さらにサーフボードストレッチ、足をかけての変形サーフボードストレッチ、腕十字と痛めつけ、串刺しバックエルボーからジャンピング・ブレーンバスター。
秀旺は木下を場外に放り出してコーナーポストに叩きつけ、グロッキー状態の木下を無視してリングの下から雀卓を取り出してリング中央にセット。さらにリングの下から山盛りのイチゴが盛られた皿を取り出し、たっぷり練乳をかけてからフォークを使ってイチゴをモグモグ。イチゴの皿と雀卓を片付けてから木下をリングに上げる。
秀旺は木下をコーナーに振って串刺しラリアットを狙うが、木下がかわして串刺しドロップキック。さらにヒザへの串刺しドロップキック、秀旺の足をロープに引っ掛けた上で放つヒザへのフットスタンプ、さらにニーロック+ニードロップの複合技からヒザへのキーロック。
秀旺がロープに逃れると、木下が引き起こしてジャーマン・スープレックス・ホールドを狙う。秀旺はバックを取り返してバックドロップを狙うが、木下が背面着地し、インディアン・デスロックからブリッジして厳しく足を絞り上げる。
秀旺は、寄ってきたレフェリーの胸ぐらをつかんで放り捨て、レフェリーのブラインドを突いて木下の足を叩いてタップ。秀旺がギブアップしたと思った木下は自ら技を解いて勝利を喜ぶが、倒れているレフェリーを見て一杯食わされたことに気付く。
秀旺は、木下をロマンチックを突き抜けろ!で叩きつけて場外へ叩き出し、倒れているレフェリーの口に無理やり練乳イチゴを突っ込んでいく。収拾不能と判断した本部席側の判断で試合はノーコンテストに。試合自体が無効のため、木下の防衛回数は増えず、王座の移動も無し。
混沌に支配されたリングに、後藤恵介が飛び込んできて秀旺にラリアット。
思わぬ大ダメージを負った秀旺がふらふらと退場していく中、後藤がマイクを取る。
木下「意味分からんぞ。説明してくれ」
後藤「俺は先日、沖縄に行って試合をしてきました。そこで、俺と背格好が似たある選手に刺激を受けました。誰だか分かるか?」
木下「しらんよ」
後藤「ウルトラソーキだ。そして本日の第1試合、インディー統一タッグ選手権の前挑戦者チーム、梶トマト&CHANGOからピンフォールを獲った!」
木下「俺らも獲ったぞ」
後藤「チャンピオン、その意味がわかるか?」
木下「わからんよ」
後藤「分かるだろぉ?!俺とウルトラソーキで、木下、政岡、2人が持つインディー統一タッグのベルトに挑戦させろ!」
木下「まずこの状況を説明してくれよぉ。なんかゴチャゴチャなこと言いやがって。よくわからんけど、『やってやります』でいいですか?」
後藤「今チャンピオンからOKが出ました!石川会長!挑戦してもよろしいですか?!」
(※本部席で石川会長が両腕で○を作る)
後藤「オッケーです!決まったぞォ!ということで、チャンピオン、よろしくお願いします」
(※後藤が満足気な表情で木下にマイクを渡して去っていく)
木下「こんな地獄なマイクの渡し方するなよ?!とりあえず、来月ですかね。来月、グチャグチャな2人を倒して、我々が防衛して、もう1回藤原秀旺とやりましょうよ。こんなんじゃ皆さんも納得行かないと思うので、鳩vs渡り鳥のネクストにご期待ください!ありがとうございました!」
第5試合
TORUの電撃退団によって空位となったTTT認定インディー統一無差別級王座の新王者を決めるべく今年1月に行われた1DAYトーナメントは、多くの下馬評を覆して瀧澤が優勝。晴れて新王者となった瀧澤は、かねてから尊敬していたツトム・オースギを挑戦者に指名。団体を背負う立場となった瀧澤にとって初防衛戦は絶対に落とせない試合だ。
ゴングが鳴ると、互いの基礎力を確かめ合うかのような堅実なグラウンドレスリングが展開され、双方互角の攻防の末にクリーンブレイク。
瀧澤のハンマーロックを巻き投げで切り返したオースギがロープに飛び、瀧澤はリープフロッグ、オースギは側転と互いに攻撃を華麗にかわし合い、瀧澤がフランケンシュタイナーで制す。場外に逃れたオースギへ瀧澤がプランチャを狙うが、オースギが即座に距離を取って瀧澤に飛ばせない。焦れる瀧澤に対し、オースギはゆっくりとペットボトルから水を飲んで間をとるベテランの余裕を見せる。
オースギがリングに戻ると、瀧澤がエルボー連打からネックロック、フェイスロック、ボディへのエルボーで怯ませてからのランニングバックエルボーと連撃し、首4の字固めからひっくり返して顔面を打ち付けるスカルファック。フィニッシュに向けて的確に頭部へのダメージを蓄積させていく。
瀧澤はエルボー連打からブレーンバスターを狙うが、背面着地したオースギがロープに飛んでランニングエルボー。2発目のランニングバックエルボーからヒザへのストンピングを連打し、ミラニートコレクションa.t.時代から使っていたパラダイスロック。セコンドについていた千賀が思わず「おっ、懐かしいねえ~!」と声を漏らす。
パラダイスロックを受けて身動きが取れない瀧澤の上に座って休憩したオースギは、再び水を飲んでゆっくりしてから低空ドロップキック。さらに変形コブラツイストで絞り上げ、コーナーに振って突っ込んでいくも、瀧澤がブートで止めてコーナーから飛びついてフランケンシュタイナー。場外へ逃れたオースギをプランチャで追撃する。瀧澤はリングに上げてからコーナーでのブロンコバスターを狙うが、キャッチしたオースギがそのまま場外に放り出し、お返しのプランチャ。
オースギが瀧澤をリングに上げてスワンダイブ式の攻撃を狙うが、これをかわした瀧澤がコーナーに叩きつけてブロンコバスターからブロンコバスター式串刺しドロップキック。さらに得意のチンクラッシャーのコンビネーションからRKOを狙うが、これを振り払ったオースギがコーナー上からのダイビング・バックエルボー。
オースギはツキノイシを狙うが、瀧澤が振り払い、後方回転エビ固めのような形から入る変形卍固め。これをブレイクしたオースギは、逆さ押さえ込み、後方回転エビ固めと丸め込みで翻弄してロープに飛ぶが、瀧澤がカウンターのドロップキックをクリーンヒットさせ、RKOを発射。
しかし、オースギは後方に向けて自ら飛ぶことでRKOから抜け出す妙技を見せ、即座にランニングニーで反撃。両者大の字に倒れ込み、ダブルダウンカウントが数えられ始める。
先に起き上がった瀧澤がエルボー連打していくも、オースギが首固め。瀧澤の起き上がりに強烈なエルボーを叩き込んだオースギがロープに飛ぶも、瀧澤がブートで止め、1DAYトーナメント優勝の鍵となった十字架固めで決めにかかるも、これを読んでいたオースギが自ら後転することで脱出し、カーブストンプで追撃。
オースギは再びツキノイシを狙うが、瀧澤がキャッチしてぶっこ抜きブレーンバスターで叩きつけるという底力を見せ、RKOで追撃。コーナーに上ってファイヤーバードスプラッシュを狙うが、オースギがコーナー上に追いすがって雪崩式の攻撃を狙うが、瀧澤がコーナー上から飛び込む雪崩式RKOを敢行。さらに強引にぶっこ抜くチルト3を決め、ハンマーロックDDTから右打ちを狙うが、これを振り払ったオースギが一瞬の隙を突いてツキノイシ。これが完璧に決まりカウント3。自らの勝利を告げるゴングが鳴った瞬間、オースギは両拳を握って天に向かって雄叫びを上げた。
オースギ「……マジかよ。千賀が先に獲ると思ってたよ、流石に。でも俺、勝っちゃったぜ!」
(※ふらりと私服の阿部史典が現れ、リングに上がる)
阿部「ちょっと待って?なんで勝ってんの?空気読めないわぁ~!えぇ~?!」
オースギ「勝っちゃったんだから仕方ねーだろーがよ!」
阿部「(瀧澤が)勝って、俺らでタイトルマッチやろうみたいな話してたから、俺、BASARAの王子大会終わってから来たのに。なんで負けてんの?空気読めないわぁ~。なんでアンタ勝ってんの?どっちも空気読めないわぁ~」
(※瀧澤が手を合わせて謝る仕草)
オースギ「お前の入り方が一番空気読めてねーんだよ!」
阿部「なんでよぉ~」
オースギ「もうちょっと喋らせろコラ!」
阿部「なんでだよぉ~」
オースギ「なにしにきたんだよお前は!」
阿部「いや、だからぁ、あなた(瀧澤)が勝って、『キャリア近いからいつかベルトかけて闘おうよ』みたいな話してたじゃん?それが今かなと思ってたんだよ。なんでアンタがベルト……」
オースギ「じゃあ勝手にやれよ?!」
阿部「えぇ~、いやぁ~、はいぃ~?俺上がっちゃったし。俺挑戦していいかな?!」
(※会場が大歓声&大喝采)
オースギ「帰れ!」
阿部「じゃあ、俺空気読めないから、ツトム・オースギから一発でベルト引き剥がしたいと思います」
オースギ「この業界で俺が一番嫌いなやつが、今リング上にいる!お前から言ってくるんだったらやってやるよ!いつだよ?」
阿部「コミッショナー、いつですか?いつ?ダメ?空気読めないわぁ~!」
(※本部席の石川会長が首を傾げる。どうやら帽子を被った私服の阿部を阿部史典だと認識できていない様子)
石川会長「誰?」
阿部「阿部阿部。ほら!」
(※帽子を取るも石川会長はなおも首を傾げる)
オースギ「阿部要素見せろ!阿部要素!」
阿部「こーしてこーして、こー!」
(※阿部がコーナーに回転浄土宗を放つと、ついに石川会長が気付く)
オースギ「阿部です、阿部です。大丈夫っすか?やって?」
石川会長「じゃあ、次回の3月の新木場でやっちゃう?」
阿部「やっちゃう!空気読まずに一発でベルト獲るからな!ツトム・オースギ!覚悟しとけよこの野郎!」
オースギ「帰れ帰れ!」
(※阿部がリングから降りると見せかけてアイル・ビー・バックで帰還しようとするも、オースギが蹴落として阻止。阿部のリュックから物がこぼれ落ちる)
阿部「給料明細落ちちゃったよ!」
オースギ「大事なやつ!しまって早く帰ってくれ!」
(※阿部が去っていく)
オースギ「タッキー、俺に大チャンスをくれてありがとう。俺、多分、シングルのベルト持ったの初めてだから。……合ってる?」
千賀「合ってると思うよ~」
オースギ「俺がこのTTTの主役になって、この名の通りインディーを統一してやるぞォ~ッ!まずは阿部、来月やってやる!なんにもさせずにボッコボコにしてやるからな!みんな来月楽しみにしてくれ!ありがとうっ!」
<試合後コメント>
ツトム・オースギ
「勝ちました!俺がTTT認定インディー統一無差別級新チャンピオンの、ミスター・オースギです。タッキー、ホント、俺にこんな大チャンスを与えてくれてありがとう!おかげで、キャリア初のシングルチャンピオンになれました!最高です!自分の中でもタッキーといい試合が出来て、いい雰囲気だったのに、わけわかんないやつが入ってきて、いきなりぶち壊して。しかも、俺が勝ってたら挑戦するつもりなんてアイツは無かったろ。でも阿部、決まったからにはな、俺は業界の中でお前が一番嫌いだから、なんにもさせずにボッコボコにしてやるからな!そして僕がインディーを統一します!ヨロシクッ♪」